小学生の学習では親がしっかりと子どもの勉強量を把握し、それに見合った学習計画を作れるようにサポートすることが大切です。
今回は学習メモを通して子どもにしっかり合った学習計画表を作る方法を紹介します。
目次
1. 無理のない学習計画を
2. 2週間かけて学習計画の感覚をつかむ
3. 勉強の適量を親子で共有
4. 学習計画表の改善策と見直し時期
5. 夏休みを乗り切る学習計画
6. 親の声かけが大切
1. 無理のない学習計画を
学習メモでは毎日のやるべき項目を教科別に全て書き出します。そうすることで家庭勉強をする際、子どもは何をすべきなのか迷わずにすみ、こなすべき学習を進めていくことができます。
この時に大切なのは親が期待をかけすぎず、「今よりよくなればいい」という余裕を持った気持ちで見守ることです。
その日の計画が消化できず、積み残しがたまってくると子どもはやる気を失います。
また、親は「どうしてできないの?」と子どもを責めるような態度になりがちです。
親がすべてを独断で決めてしまうのもよくありません。
「何分おきにあれをする、これをする」と親が計画を立てたところで子どもはあせるばかりで、やる気がついていくはずがありません。
2. 2週間かけて学習計画の感覚をつかむ
無理のない学習計画を作成するには2週間かかると思ってください。
最初の1週間は「現状を把握する期間」です。
まず学習に取りかかる前に子どもにこう伝えてください。
「あとで1日ごとの予定をいっしょに考えるから、毎日何をどのくらい勉強しているのか調べてメモしておいてね」
書き出す項目は、「教科」「内容」「かかった時間」の3つです。
現状確認が終わったら、今度は前の週の現状確認を参考にしながらその日にやろうと思う勉強の項目を書き出しましょう。
つまり前の週の「把握した勉強量を確認する期間」です。これを1週間続けます。
同じ曜日のものを見ながら「これくらいならできるかな」、「もう少しできるはずだ」、などの調整を子ども自身にやらせます。
学習教科のボリューム配分は算数がやや多めになるようにアドバイスしてください。
例えば1週間の合計であれば、算数(2):国語(1):理科(1):社会(1)という感じです。
メモも配分も基本的に子ども自身で行わせますが、10分あれば十分できる作業です。
3. 勉強の適量を親子で共有
学習メモを1週間ほど作り続けると、自分の学習の適量がわかってくるようになります。
「算数は得意だから5ページやろう」と計画しても、結果3ページしかできなかった場合、その子の算数の適量は3ページとなります。
こなす項目が多いからすごい、という訳ではありません。
毎日しっかりと3ページなら3ページをコツコツと続けることが大事です。
そして親は様子を見守りながら「安定して3ページ続けられててすごいね」など褒めてあげましょう。
もしも適量がわかっていない場合には、親子ともに何を基準にすればいいのかわからないので、親はメモに書いた数字ばかりに目がいってしまいます。
「どうしてあとちょっとなのにできないの?」「やる気がないからできないのよ」と子どものやる気を余計に落とすような言葉を言いがちになります。
子どもの勉強の適量は親子がいっしょになってがんばるためにも必要な情報です。
1週間かけてしっかりと適量を見極めましょう。
4. 学習計画表の改善策と見直し時期
どうしてもやり残しが出る場合には、改善できる方法があるのか、それとも量的にもともと無理なのか、親が見てアドバイスしてあげてください。
そこが調整できれば「1週間の学習計画表」の完成です。
これを基本に日々の学習メモを作成していきましょう。
子どもの学習のデータから作り上げたスケジュール表は、無理のない「守れる学習計画表」になります。
ただ勉強のレベルが上がるにつれて、計画表は見直したほうがいいでしょう。
学期ごとに変えるのが理想です。。
子ども自身が作る学習計画表は自己管理能力を高め、やる気を高めるツールとなります。
これを機に親子で勉強の適量を把握し、ペース配分できるといいですね。
5. 夏休みを乗り切る学習計画
夏休みなどの長期休暇での家庭学習について悩むお母さんも多いかもしれませんが、特別なことをする必要はありません。
学習メモや学習計画表を使って勉強をこなしていくだけです。
学校からの夏休みの宿題は基本的に量が少ないので、1週間もあれば終わる子が多いのではないでしょうか。
その場合には夏休み用の問題集を用意します。
問題集選びに関しては、子どもを主体にして選ばせましょう。
相性がありますし、カラーのもの、字の大きいもの、さまざまな問題集があるので、子どもが気に入ったものが一番です。
「これがやりたい」と思う問題集を算数と国語で1冊ずつ選びます。
一番重要なのは、この2冊の問題集を最後までやり遂げることです。
ママ友からの情報や、ネットやテレビなどいろいろな問題集の情報が耳に入ったとしても、そのたびに問題集を買い足して結局1冊もやり遂げられないのでは、すべて中途半端になってしまいます。
最初に子どもが選んだ算数と国語の問題集1冊ずつ、これだけに目を向けて最後までやり遂げましょう。
また、通信教育をプラスアルファの勉強として利用する家庭も多いようです。
子どもが嫌がらないで続けられること、またお母さんがきちんとコントロールできるのであれば、教材のひとつに加えてもいいでしょう。
6. 親の声かけが大切
通信教育の場合は毎月きっちりと1ヶ月分のカリキュラムが組まれているので、親はつい安心して「今月の問題集が届いたわよ、やっておきなさい」と手渡すだけになりがちです。
しかし、これだけではいけません。きちんと学習の進み具合を確認していないと、実は全くやっていなかった、という事態が起こり得ます。
小学生の勉強は親のサポートありきです。毎日のチェックが難しいにしても、1週間に1度でも、10分だけでも時間を取って、子どもの勉強の進み具合を確認するようにしましょう。
また、通信教育では、毎月問題集が送られてきます。「勉強をしない問題集にお金をかけてももったいし、やめようか」と思う親の気持ちはわかりますが、改善策を取らずにやめるのはどうでしょうか。
子どもに「これからはいっしょにがんばろう」「今日はこれだけやってみようか?」というだけで子どものやる気は段違いに変わってきます。
その変化を見てから継続するかどうかを決めてもいいかもしれません。
子どもは親に構って欲しいし、褒められたいのです。特に小学生の学習の場合、親のサポートでも重要なのが子どものやる気を上げる声かけです。褒めたり励ましたりする言葉は5分も必要ありません。
できる限り励まして、褒めてあげてください。
長期休暇はなかなかモチベーションを保つのが難しいですが、そんな時だからこそ学習計画表が役立ちます。
2週間しっかりとかけて、子どもの勉強の最適な量を見極め、できないことだけではなく、できていることをしっかりと見守りましょう。
そして子どもの勉強の進み具合を見ながら言葉で褒め、夏休みなどの長期休暇も無理なく学習計画表で乗り切りたいですね。
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