目次
1. 1月末はソワソワしがちな時期
2. 重要なのは「実質倍率」のみ
3. あくまで出願倍率は参考に
1月も残すところあと一週間。 関西では14日に私立中学の統一入試が終わり、関東では多くの受験生が大本命にしている2月1日がすぐそこまで迫っていますね。
今年の冬は暖かい日が続いていましたが、来週半ばは急激な寒さになり、23日頃には内陸部を中心に雪が降る可能性も報じられています。
受験生の皆さんは体調や足元に十分気をつけてくださいね。
1. 1月末はソワソワしがちな時期
さて、1月末は第一志望の受験が近づき多くの生徒さんがソワソワしがちな時です。
自分が1月中に受けた学校名のスレッドが立っている掲示板を覗き、自分が出来なかった問題で他の人もつまずいていたか、皆が試験にどんな印象を抱いたか(自分と同じように難しいと感じたか)など、SNSチェックが止まらない人はいませんか?
また、志望校のホームページで最新情報を確認するついでに、ついついまとめサイトで志望校の「倍率」を覗いて毎日一喜一憂している人はいませんか?
どちらも本番直前の受験生が陥りがちな行為ですが、このようなことは皆さんの不安を煽るだけですのでやめましょうね。
まず、受けた試験の解き直し(可能であれば)は後に続く試験に向けて非常に有効ですが、同じ試験に周りの受験生たちがどのようなリアクションをしたかはどうでも良いのです。
そして学校の公式ホームページやTwitterとは違い、学校名を冠しただけのスレッド等で発信されている情報は誰が更新しているか判りませんし、全てが真実とは限りません。 悲しいことですが、毎年他の受験生を動揺・混乱させることが目的と思われる、悪意のある誤った情報の書き込みがあることも事実です。
例えば、入試直前に学校を休むと落とされる、今年は○○が出る、面接がなくなるらしい、等々。
誤った情報に振り回されないよう、入試情報は公式のホームページやSNSに限ることをおすすめします。
2. 重要なのは「実質倍率」のみ
次に、倍率についてです。 たとえば先日試験が行われた関西の人気校灘中学は、出願倍率が4.14倍でした。
ここ10年で2番目に高い倍率で、かなりの激戦であったことが察せられます。 しかし、この「倍率」は、試験そのまま「合格の難しさ」ではありません。
最終的な受験プランの練り直しをしている皆さんからこの「倍率」に即したご相談を受けることもよくあるのですが、中学受験で言われる「倍率」にはいくつかの種類があることをまず把握しておきましょう。
具体的には「出願倍率」「受験倍率」「実質倍率」などです。 「出願倍率」は、その名の通り募集人数に対する出願者数の倍率。
「受験倍率」は、募集人数に対する実際の受験者数の倍率。 「実質倍率」は、最終的な合格者数に対する実際の受験者数の倍率。
つまり実際の「合格の難しさ」を測るのに役立つデータは実質倍率のみで、他はあくまでも目安にしかならないということです。
たとえばある1月校は、2月の本命に向けた「受験慣れ」のためや「併願校」として出願する受験生も多いため、毎年のように出願倍率は40倍以上になっています。
しかし実際には試験当日までに第一志望合格が決まったり、極寒の中体調を整えることを優先したりと様々な理由で受験を見送る生徒さんが多いため、受験終了後に発表された実質倍率は2倍程度という年もありました。
3. あくまで出願倍率は参考に
今年は特に「強気の出願傾向」「受験者数激増か」などと言われ、特に偏差値の高い人気校の倍率が上がると騒がれています。
現在の出願推移を見ると確かにそのような傾向である学校もありますが、それも実際当日にどうなるかは分かりません。
あくまでも出願倍率は参考にしかなりませんから、それに惑わされて志望校を急きょ変更したり、無駄な不安に苛まれたりすることがないように気をつけてください。
2月受験まであと少し。
皆さんが自分のやってきたことを信じ、最後まで自分の志望校に向けて突き進めますように!
心から応援しています。
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