目次
1. 今の中学入試で求められる力とは
2. 「算数ができるから理系」は大きな勘違い
3. 過去問にたくさん取り組んでも解けない問題
4. 算数の「パターン問題」の解法だけでも400種ほどある
5. 20年前の難問は、今の「標準」
今どきの中学受験について、一般的に言われていることや親が考えていることが、必ずしも正しいわけではありません。
たとえば「文系」「理系」の二分化や、「学校の成績が良いから中学受験もできるだろう」という考え方について、最近の中学受験事情と照らし合わせながら再検討してみます。
1. 今の中学入試で求められる力とは
すべての中学校で、いわゆる「難問」が出題されるわけではありませんが、最近の傾向としては、「暗記やパターン問題をたくさんやっておけば解ける問題」より「論理的な思考力、想像力を必要とする問題」が増えています。
勘やひらめき、暗記力などではなく、きちんと問題文を読み解く力、そこから論理的に思考を進めていく力が今の中学入試では求められています。
2. 「算数ができるから理系」は大きな勘違い
よく「理系」「文系」とふたつにわけた考え方で「計算が得意だから理系」「暗記が得意なら文系」などと言われることがありますが、そのような考え方はまちがっているかもしれません。
中学受験に限らないのですが、算数や理科の問題を解くときに文系の要素だと思われがちな「読解力」が必要だったり、逆に国語や社会の問題を解くときに理系のイメージがある「論理的思考力」が必須だったりします。
子どもの中学受験に挑戦していくうえで、「理系」「文系」と決めつけるような考え方はしないほうがよいでしょう。
3. 過去問にたくさん取り組んでも解けない問題
全体の7、8割の中学校は、過去問を数多くこなしていれば解ける「パターン問題」を入試で出題します。
しかし、残り2、3割の中学校、いわゆる「難関校」はそうではありません。首都圏なら男女御三家(開成中学、麻布中学、武蔵中学、桜蔭中学、女子学院中学、雙葉中学)や筑波大付属駒場中学、駒場東邦中学、渋谷教育学園幕張中学、渋谷教育学園渋谷中学、海城中など。
関西圏では灘中学、東大寺中学、洛南中学、甲陽中学、神戸女学院中学、西大和中学などです。女子学院中学は、これまではパターン問題が多かったのですが、近年、傾向が少し変化してパターン問題の演習だけでは対応できなくなってしまいました。
最上位校の問題は、解き方そのものをイチから自分で考えることを求めています。
4. 算数の「パターン問題」の解法だけでも400種ほどある
もちろん、「パターン問題」もそうそう単純ではありません。
中学受験の算数の「パターン問題」の解法だけでも400種類ほどあり、いくつかのパターンを組み合わせないと解けない問題の方が多く出題されます。
塾では、このパターン問題をどう効率よく攻略していくかに、指導時間が費やされます。
年々増えていくパターンを過去問で根気よくつぶしていくのです。
子どもが塾でもらってくるテキストやプリント、テスト類は膨大で、関東の大手進学校で小学6年生が1年間にもらってくる4教科のすべてを積み上げると、お子さんの身長を超える高さ、つまり160センチ以上になるともいわれています。
5. 20年前の難問は、今の「標準」
親世代が小学校高学年だった時代、受験といえば授業で「成績のいい子」「できる子」が自分の能力内で勉強するものでした。入試全体が今と比べるとやさしく、塾のテキストもレベルも低く量も少なかったからです。
しかし、20年前の難問が今の「標準」となり、親世代の中学受験とはまったく傾向も難易度も異なるのが現状です。
そんな中学入試に子どもを挑戦させることの意味と現実を、親はよく知っておくべきではないでしょうか。
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