5年生のなかばになり「やっぱり中学受験をあきらめようか」と悩む親御さん、お子さんから相談を受けることがあります。
もちろん最後まで挑戦を続けることが望ましいのですが、受験をやめるという選択肢もあります。
今回の記事では、成績が伸び悩むなどさまざまな理由から中学受験そのものについてお悩みの方に向けて、伝えします。
目次
1. 「最後までやりきった経験」が将来の力になる
2. やめるなら「学習の質を変える」という考え方で
3. 塾の「ブランド」にとらわれない
4. いろんな選択肢の中から子どもの将来を選び取る
1. 「最後までやりきった経験」が将来の力になる
5年生のなかばまで中学受験の学習をやってきたのなら、そのまま最後まで挑戦を続けることが望ましいと思います。
受験勉強や塾通いを始めた当初の志望校や併願校のレベルを下げることも検討しつつも、最後まで中学受験をやりきった経験は、必ずお子さんの将来の可能性につながるでしょう。
でも、そのときに注意したいのは「私立だったらどこでもいい」という考え方です。
そういうモチベーションで合格して中学校に入学してしまうと、勉強に身が入らなくなり、大学に至るまで学力が低迷してしまうことにもなりかねません。
塾や中学受験をいい加減な状態でやめてしまうと、そのあとのことが少し心配です。
勉強そのものが嫌いになってしまったり、塾で結果が出ないまま覚えた「暗記学習」「パターン学習」だけが勉強だと思ってしまったりします。
中学受験をやめると判断した場合でも、「あとは勉強しなくてもいい」というやめ方や親が「もう塾なんか行かなくてもいい!」と叱ってやめるような形は子どもの将来にとってよくありません。
2. やめるなら「学習の質を変える」という考え方で
中学受験をやめると判断した原因が「基礎学力が足りない」ということなら、塾をやめたあとに質の高い個人塾などで補修型の学習にじっくり取り組むのもひとつの方法です。
そのときは地域の情報や口コミでその塾のことをよく調べてください。
中学生活やその先の高校受験を見据え、「勉強をやめる」ではなく「勉強の質を変える」という方向転換だということを子どもにも理解させてください。
これまでの塾通いを無駄にすることなく、むしろ今後の学習に活かすという考え方が大切です。
一度始めた中学受験への挑戦を断念するなら、これまでがんばってきたことを「なかったこと」にするのではなく、たとえば5年生なら「1年後の中学受験を3年伸ばして、高校受験の準備に今からじっくり取り組むのはどう?」と話してあげましょう。
決して親が「挫折感」や「劣等感」を子どもにぶつけないようにしてください。
中学受験に挑戦する人よりしない人の方がずっと多いのですから、必要以上に落ち込んだり、深刻になりすぎないようにしましょう。
3. 塾の「ブランド」にとらわれない
また、ある塾では下位クラスで伸び悩んでいても、別の塾に移ると成績やモチベーションが上がる場合もあります。
今の塾をやめる明確な理由があるなら、転塾も選択肢に入れてもよいかもしれません。塾に相談してみるのもひとつの方法です。
特にSAPIXに通っている親御さんの中には「SAPIXに通っていることがステイタス」という考えの方や、子ども自身もその影響を受けて「SAPIXに通っていることがブランド」という風に感じていることもあるようです。
でも、どこの塾でも難関校に合格できる子はいますし、逆に「SAPIXに通っているだけで実力が上がる」ということはありません。
「難関校から難関大学」だけが中学受験の目的ではなく、質の高い教育を受けたいのならほかの道もあるということを子どもに伝えてあげてください。
そのためには親も広い視野を持つことが大切です。
中学受験は通過点にすぎず、塾はその「ツール」だと思うぐらいがいいと思います。
「この道しかない」と子どもに押しつけないように気をつけましょう。
4. いろんな選択肢の中から子どもの将来を選び取る
さまざまな事情で、中学受験をやめることを検討しているご家庭もあると思います。
もちろん最後まで挑戦し続けることには大きな価値がありますが、転塾や方向転換も選択肢に入れて、よく子どもと話し合ってみてください。
子どもの気持ちに寄り添って後悔のない判断ができるとよいですね。
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