目次
1. 夏休みが近づいて来ました
2. 小学生を対象とした調査の結果、睡眠は
3. 睡眠時間を削るメリットとデメリット
4. 理想の睡眠時間は人それぞれですが…
中学受験の勉強が本格化する6年生の夏休みをどのように過ごせばいいのでしょうか。
今回の記事では、6年生の夏休みの過ごし方のポイントを5つに絞って詳しく説明します。
ぜひ、夏休み前にご一読いただきご活用していただけたら幸いです。
1. 夏休みが近づいて来ました
夏休みが近づいて来ましたね。
これを機に生活リズムを整えたい、見直したいと思っている人も多いと思います。
中学受験において時間の使い方は合否を左右する重要なポイントですが、その中でも重要なのが「睡眠時間」です。
受験の合否は相対評価ですから、高学年になるにつれて多くの受験生が「周りと同じことをしていたのでは勝てない」「1分1秒でも多く勉強時間を確保したい」と遊びはもちろん読書や習い事、人によっては睡眠時間までをも削り始めるのですが、実はこれが落とし穴。
皆さんも体感している通り、成績は勉強時間の長さに比例して伸びていくような単純なものではありません。
むしろ、極端に睡眠時間を削っている人の方が勉強の効率が悪く成績が伸び悩み、良い成績を収めている人ほどしっかりと睡眠時間を確保しているという実情があるのです。
今回はそんな「受験生の睡眠時間」についてお話しします。
2. 小学生を対象とした調査の結果、睡眠は…
まず、小学生を対象としたいくつかの調査結果を見てみましょう。
・平均70点未満の成績下位者の中に、21:00前に就寝する生徒はおらず、2割は0時以降の就寝である。
・9~10時間の睡眠を取っている層の生徒が、最も成績が良い。
さらに、東北大学の研究チームによる調査では、健康な5〜18歳の子ども290人の平均睡眠時間と脳に記憶が一時保管される領域である「海馬」の体積を調べたところ、睡眠が10時間以上の子どもは、6時間の子どもより海馬の体積が1割も大きい事実が判明したと報告されています。
睡眠時間を削っての勉強が、むしろ脳や成績に悪影響を及ぼしていることがよく分かりますね。
ここで、中学受験生の実際の睡眠時間を見てみましょう。
大手受験塾Yの生徒に向けた調査によると、塾生の平均就寝・起床時刻は以下のとおりです。
学年にかかわらず、皆さんが平均8時間50分の睡眠を確保しています。
内閣府調査による小4~6年生の子どもの平均睡眠時間は8時間41分ですので、受験生であっても、極端に睡眠時間を削る傾向にはないと言えますね。
またこの大手塾の調査では「0時までに就寝する」と答えたお子さんが、全体の生徒の9割以上でした。
このように、宿題や課題の多い大手塾に通う受験生でさえ睡眠時間を極端に削ろうとしない理由は、実際に睡眠時間を確保することに意義があるからです。
3. 睡眠時間を削るメリットとデメリット
まずは、睡眠時間を削るデメリットを見てみましょう。
・日中の集中力不足、注意力散漫が生じ、学校生活や授業に支障が生じる。
・代謝が悪化し、肥満の要因になる。
・脳内物質であるセロトニンが十分に生成出来ず、精神不安定を招く。
・肉体・精神的ストレスを解消することが出来ず、疲労感がぬぐえない。
・興奮状態となり、疲れやすい・緊張状態が解けないなどの症状が出る。
・免疫が下がり、風邪や病気にかかりやすくなる。
次に、睡眠時間を確保するメリットを見てみましょう。
・10代の大切な成長期の発育を阻害せずに済む。
・脳(記憶を司る海馬の部分)に良い影響があるという研究結果がある。
・情緒が安定し、ストレスを回避しやすい。
・頭がスッキリして勉強に集中しやすい。
・受験に欠かせない体力や健康を維持しやすい。
ちなみに、子どもの理想の睡眠時間は以下のように提唱されています。
4. 理想の睡眠時間は人それぞれですが…
理想の睡眠時間の考え方や、スッキリ目覚められる睡眠時間は人それぞれですし、塾の宿題や課題で就寝が遅くなってしまう夜もあると思います。
しかし前述のような理由から、受験生であっても必要最低限の睡眠は確保しておくことが成績においても健康においても望ましいことをぜひ忘れないでください。
具体的に、中学受験生ならば8時間程度の睡眠を確保するのがおすすめです。
寝る時間を決めて、低・中学年のうちは8~10時間寝られるよう21時頃に、高学年ならば7時間半~8時間寝られるように22時頃に、それぞれ布団に入る習慣を作っておくのも良いでしょう。
就寝時間を厳守することで、朝やろう!という早起きのモチベーションにもつながりますよ。
中学受験生の皆さんが焦りに負けずしっかり睡眠をとり、健康で充実した夏を過ごせるよう願っています。
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