【中学受験】春休みが来る前に~お家の学習環境を整えておこう~

西村則康近影

西村則康 名門指導会代表

40年以上、難関中学・高校受験指導一筋のカリスマ家庭教師。
「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。受験を通じて親子の絆を強くするためのコミュニケーションをアドバイス、コーチング手法も取り入れ、親子が心底やる気になる付加価値の高い指導を行う。

目次

「振り返り」の絶好の機会〜春休みの学習を成功させる学習環境づくり
リビングではなく、自分の部屋が学習しやすいケースも
リビング、ダイニングの照明、椅子なども見直しを

明日から3月、やっと春の訪れを感じさせる風を感じられる日が多くなってきました。

6年生の皆さんは、来たるべき中学校生活の準備を楽しんでいますか?

5年生の皆さんはいよいよ本格的な受験勉強に入り、4年生以下の皆さんも張り切って新学年の授業に励んでいることと思います。

新年度になると、それぞれ前の学年に比べてグッと学習量・宿題量が増えますね。

なかでも家庭学習の負担は前年の約1.5倍になると言われていますが、特に新5年生・6年生はその変化の大きさに戸惑っている人も多いのではないでしょうか。

「振り返り」の絶好の機会〜春休みの学習を成功させる学習環境づくり

来月後半から始まる春休みは、慌ただしく始まった新年度の学習について、一度立ち止まって状況確認ができる貴重な時期です。

その春休みを有効に活用するために春休みの具体的な学習内容をしっかり計画しておく必要があるのはもちろんですが、
今日はそれ以前に整えておきたい、お家の学習環境についてお話ししたいと思います。

まず学習場所についてですが、以前からお伝えしているように、新3・4年生くらいのお子さんはリビングでの学習がおすすめです。

生活音などある程度のノイズがあり、親の目を感じながら行う学習の方が小さいうちはうまく身につきます。

また、学習というのはお家の方が作るカレーの匂いや揺れるカーテンの様子など、日常で触れるさまざまな音や景色など(身体感覚)と結びついた方が理解が進む・記憶に残りやすいということもあります。

逆に、子供部屋に一人でこもっての学習は、低〜中学年では集中力がなかなか持たないことがほとんどでしょう。

ただし、リビング学習の際は、ラジオやテレビを消すのがポイントです。

大人の場合はそれでも集中できることもありますが、子どもの場合は、蓋を開けると結局半分は何をやっているか分からなかった、というような状況に陥っていることが少なくありません。

リビングではなく、自分の部屋が学習しやすいケースも

次に新5・6年生ですが、高学年の場合は必ずしもリビングではなく、自分の部屋が学習しやすいケースもあります。

特に6年生の夏頃からは、実践演習が増え、毎日過去問を解くようになるため、基本的には自分の部屋での学習でも良いでしょう。

過去問は正確に時間を測って解かなくてはいけませんし、親子ともどもピリピリする時期です。

ちょっとしたことでトラブルが起こりやすいリビングは避けておきたいということもあります。

過去問や学習は自室で、採点や解き直しはリビングで、などと使い分けるのも良いでしょう。

また、いずれの学年の場合も、机はできればガラス製よりは木製が理想的です。

木の素材など温もりを感じるデザインのなかで学習しているお子さんは安心感があるためか理解が早いことがあります。

また、鉛筆を使って書く際に、鉛筆の音がガラスの机では響来すぎてしまうため、集中力が続かなくなってしまうケースも多くあるので気をつけましょう。

リビング、ダイニングの照明、椅子なども見直しを

次に、学習する際の、お子さんの座る椅子の高さや照明もぜひ見直してみてください。

大人用の椅子は子供の体格には合わずいまいち集中できないことがあります。

また、足が床につかないとブラブラと足を揺らすくせがついてしまったり、姿勢が悪くなってしまったりすることもあります。

照明の色は、オレンジの暖色より白色の方が学習に向いています。

自室で一人で学習する場合は特に、照明を白色のものにしておきましょう。

環境を整えることも、効率的な学習には非常に有効です。

春休みの有意義な学習に向けた具体的な計画を練る前に、まずは学習がはかどるようなお家の環境をしっかり整えておきましょう。

皆さんが貴重な春休み期間に、快適な環境で心地よく学習できるよう願っています。

       

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