目次
1. 児童手当は今後どうなるか
2. 中学受験までにかかる費用は
3. 合格後にかかる費用も見通そう
1. 児童手当は今後どうなるか
5月25日、政府から「次元の異なる少子化対策」の柱と位置づける児童手当について、今後は支給対象を拡大し、これまでの中学生までから、高校生まで1人あたり月額1万円を支給するという方針が発表されました。
支給額についても、これまで3歳〜中学生は月額1万円でしたが、今後3歳〜小学生については、第3子以降の場合月額3万円に倍増する方向です。
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(※現行は第三子以降の場合3歳〜小学生が1万5千円、中学生は1万円)
教育や育児の出費がかさむ子育て世帯、特に中学受験を考えているご家庭においては非常に気になるニュースですよね。
また、現行では年収1200万円以上の場合は支給対象外ですが(夫婦の一方が年収960万円以上などの場合は子供1人につき5千円給付)、「家庭環境にかかわらず子育てを支援すべき」という意見を踏まえ、所得制限も撤廃の方向で調整が行われているということです。
政府がこのような児童手当拡充を進めているのは、急速に進む少子化の主な原因が子育て世帯の経済的負担の大きさにあると考えているからです。
財源確保のため2026年度以降から社会保険料の大幅な上乗せも予測されており実際どれほど家庭の負担が軽減されるものか疑問は残りますが、国民給与が30年上がらない中で物価や光熱費は加速的に高騰する一方ですから、国を挙げての子育て支援はとにかく早急に、あらゆる面で拡充させていって欲しいものですね。
■児童手当制度(現行)
●支給対象:中学生までの児童を養育している方(所得制限あり)
●支給額:
・3歳未満:一律15,000円
・3歳以上小学生まで:10,000円(第3子以降は15,000円)
・中学生:一律10,000円
●支給時期:年3回に分けて給付(6月、10月、2月)
■児童手当制度(来年度より実施予定)
●支給対象:高校生までの児童を養育している方(所得制限撤廃の方向で調整中)
●支給額:
・3歳未満:一律15,000円
・3歳以上小学生まで:10,000円(第3子以降は30,000円)
・中学生:一律10,000円
●支給時期:現行通り予定
2. 中学受験までにかかる費用は
ここで、中学受験を目指すご家庭では実際にどれくらいの費用が必要で、合格後(中学校)はどれくらいお金がかかるのかみてみましょう。
■中学受験にまつわる費用(4~6年生の3年間)
4・5年生:約100〜150万円
6年生:約100万円
内訳: 4年月謝3万円程度 5年月謝4万円程度 6年月謝5~6万円程度 上記が基本的な授業料で、その他に講習や特別講座(夏期講習・冬期講習・春期講習・GW特訓・志望校別特訓など)、模試や教材代(年間10〜30万円)がかかります。
人によっては通塾に意外と交通費がかかる場合もありますし、高学年では大手塾に加え、学校対策や追い込みで家庭教師や個別指導を利用することも多くなるため、トータルでは約200〜300万円が中学受験にかかる費用の相場と言われています。
3. 合格後にかかる費用も見通そう
次に、合格後の教育資金です。 合格後の進学先が私立とは限りませんが、たとえば公立と私立で支出状況を比較した場合、
中学校:2.8倍
高校:2.3倍
というデータが出ています。
(出典:文部科学相「子どもの学習費調査」)
また、私立では制服や教材、交通費、修学旅行費用が大きくなりがちですし、私立でなくとも部活、合宿などのイベントにおけるによる出費も意外とかさむものです。
場合によっては、大学受験のための通塾、スマホ購入・使用代金、留学などの経費が必要になることもありますね。
お子さんご本人の意思やその時の状況により選択肢は当然変化するものですが、教育資金をどう捻出するのか(貯蓄、学資保険、運用益非課税の「ジュニアNISA」、積立投資、祖父母による非課税の教育資金援助制度の利用など)は早めに見通しを立てておくと安心ですね。
そしてそれ以上に「何に重きを置いて我が子の進学先を考えて行くか」ということを、ぜひ一度、じっくりご家族で話し合ってみてください。
皆さんが笑顔で、それぞれのご家庭にとってより良い選択ができることを願っています。
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