目次
受験に強いお子さんの3つの特徴
子どもを冷静に観察しよう
子どもを冷静に観察するようになったら起こること
5月も下旬に入り、夏を思わせるような天気の日も多くなってきましたね。
まだ梅雨は経る必要はありますが、夏に向けて学習環境を整えていきたいところです。
今回は受験に強いお子さんを育てるための、親の関わりについて考えてみたいと思います。
受験に強いお子さんの3つの特徴
私はこれまで40年以上、数多くの受験生を見てきました。
そんな中で「受験に強い子」は確かにいると考えています。
そのようなお子さんに共通する特徴として、以下の3つが挙げられます。
1. 基礎学力がある
2. 学習習慣が身についている
3. 自分に自信がある
中学受験を目指す多くのお子さんが 4年生から塾通いを始めますが、4年生の受験勉強スタートの時点から、基礎学力と学習習慣を早い段階で身につけていくことが大切です。
基礎学力と学習習慣がうまくついていくサイクルができているなら、自分への自信は自然についていくでしょう。
逆に 学習習慣がつかないと努力しても結果が出ず、なかなか自信が得られない状況になってしまいます。
まずは1日1時間など、塾の復習や宿題にあてられる時間をしっかり確保することから始めましょう。
はじめからうまくいくとは限りませんが、まずは「毎日勉強できたかどうか」に注目して お子さんを評価してあげましょう。
朝学習などに関しても同じ考え方で「今日も朝勉強できた」という事実を褒めてあげるといいと思います。
このような試みで学習習慣がついていくのに、少なくとも3ヶ月程度はかかります。
入塾から毎日、学習の習慣を積み上げてきた お子さんは、5月下旬の今そろそろ習慣化してきたと実感できるのではないでしょうか。
まだ今一つ 習慣になっていないというご家庭は、ぜひ夏までに習慣化することを目指してがんばってください。
子どもを冷静に観察しよう
親御さんがいくらがんばっても、実際に受験をするのはお子さんです。
そのお子さんはまだ小学生ですから、大人に比べると気分のムラなどが大きいのも仕方がないことです。
そんなときはどうしても「勉強しなさい!」と叱咤激励してしまいがちなのですが、これは多くの場合悪手となってしまいます。
「自走できる子の育て方」の共著者としてご一緒した名門指導会副代表の辻義夫先生は、セミナーなどの中でよく「『勉強しなさい』という声かけをすればするほど、『勉強は大変で嫌なものだ』とお子さんに刷り込んでしまうことになる」というお話をされるのですが、私もなるほどそのとおりだと思います。
親子さんとしては「どんな時にやる気になってどんな時に勉強を嫌がるのか」をしっかり観察し、どうしたら我が子が気持ちよく勉強に向かえるかという視点で接するのが良いでしょう。
「受験生はこうあるべき」という理想像をたてて、お子さんをその通りに行動させようとしても、なかなかうまくいかないのが現実です。
子どもをよく観察する習慣がついてくると、理想像と今の状態を比べてお子さんにダメ出しをすることが少なくなってくると思います。
すると お子さんへの「勉強しなさい」といった声かけが少なくなってきたことに気づくでしょう。
子どもを冷静に観察するようになったら起こること
冷静に子どもを観察できるようになってくると、子どもの悪い面だけでなく できたことにも目が向くようになります。
「 少し時間がかかったけど、ゲームをやめて勉強できたね。 我慢できて偉かったね」といった 声かけをされて悪い気がする お子さんはいないはずです。
小学校5年生ぐらいになると反抗期にも入り、素直に感情を表に出さないケースもあります。
でもやっぱり子どもですから、心の中の「親に喜んでほしい」「親に褒められたい」という思いは大きいんです。
この気持ちが、勉強へのモチベーションになることは間違いありませんね。
受験に強い子はただ単に大量演習を繰り返してきた子ではなく、このように親から前向きな言葉を毎日渡されてきて自信をつけてきたお子さんということになります。
自走できる子の育て方
西村則康・辻義夫 著
¥1,870 日経BP社
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