目次
子どもはなぜ書かずに解こうとするのか
書く習慣をつけるには
親が言って聞かないことは誰かに言ってもらう
6月に入り、夏が近づいてきていることを感じさせる気候になってきました.
塾の新しい学年が始まって4ヶ月、お子さんたちは安定した学習サイクルを維持できているでしょうか。
「中だるみ」のようなものを感じている親御さんもいるかもしれません。
今回は日々の学習の中で親御さんが気になっているお子さんの学習傾向について考えてみたいと思います。
子どもはなぜ書かずに解こうとするのか
式を書くのは面倒がったり、図を書かずに頭の中だけで考えて解くお子さんがいます。
概ねそのようなお子さんはテストの点が伸び悩むものですが、親御さんがそのことを指摘してもなかなか 修正できないことが多いものです。
ではなぜそのようなお子さんが書かずに頭の中だけで解こうとしているのかというと、 そもそも 書くことの必要性を分かっていないというケースがあります。
新しいことを習う時、 塾の先生は 黒板に図や表を書いたり、様々な方法で 分かりやすく子どもたちを指導します。
その考え方や解き方を知っておくだけでなく、図や表を書くことなども必須の行動なのですが、それを見て「分かった」と感じた お子さんは「もう自分でできる」と判断します。
図や表があってこそ考えが整理できて理解が進んだことを忘れ、「この解き方を思い出せば 、同じ種類の問題は頭の中だけで解けるはずだ」と考えてしまうのです。
ですから、あらためて図を書くことの重要性を教えてあげる必要があるのです。
まだ今一つ 習慣になっていないというご家庭は、ぜひ夏までに習慣化することを目指してがんばってください。
書く習慣をつけるには
図や式、表などを書かずに問題を考える習慣がついたお子さんに、あらためて書く習慣をつけさせるにはどうすればよいでしょうか。
まずは小さな成功体験を積み上げていく必要があります。
そのチャンスの一つがテスト直しです。
テストで図や表を書かずに間違っていた問題の直しをする時に、あらためて図や表を書いてみたら正解できた、という成功体験を積み上げていくのです。
そのためには、親御さんの根気強い声かけが必要になります。
問題を考えているお子さんの手が止まってしまうような時に「何を書けば解けそうな気がする?」と声をかけるようにしてください。
「図を書きなさい」ではなく「 何を書けばいいと思う?」と声かけすることが ポイントです。
普段の学習から、この「何を書けば書けそうな気がする?」は意識、実行いただければと思います。
親が言って聞かないことは誰かに言ってもらう
子どもが高学年になってくると自立心が芽生え、親の言うことに素直に従わなくなってきます。
反抗期ですね。
これはお子さんが順調に成長している証でもありますので、親のアドバイスを素直に受け入れられない場合は、無理せずにどなたかに代わりに言ってもらうとよいと思います。
通っている塾でお子さんが信頼している先生がいるなら、その先生から言ってもらうのも一つの方法です。
個別指導に通っていたり家庭教師をつけているご家庭では、担当の先生が適任というケースも多いでしょう。
普段からお子さんの指導に当たっている プロですから、その必要性をうまくお子さんに伝えてくれると期待できますね。
夏休みまで 2ヶ月足らず、ぜひこの期間にあらためて「書く習慣」について見直してみていただければと思います。
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