塾ソムリエ西村が主催する名門指導会において、関西エリア統括を担当している都関です。
■6月に行われる6年生対象の特別なテスト
5月のゴールデンウィーク中には、6年生を対象に「第2回 灘中オープン模試」(浜学園)や「第1回 プレ灘中入試」(希学園)などの学校別テストが実施され、2022年度の中学入試に向けた意識がより高まったことと思いますが、6月にも公開テスト以外の大きなテストが予定されています。
それが「第2回 合否判定学力テスト」(浜学園 6月27日実施予定)や「第2回 合否判定テスト」(希学園 6月27日実施予定)です。
これらのテストを受けると、志望校について「合格判定(希学園の場合;A~Eの4段階)」がでます。
ですから、6年生にとってこの合否判定テストの結果はとても気になると思います。
そこで、このテストについてもう少し詳しく見ていきます。
■希学園の「小6 第2回 合否判定テスト」の出題範囲とその対策
次の表は、2019年と2020年の6月に行われた希学園の合否判定テスト(第2回)の出題範囲をまとめたものです。
直近の2年に限っていえば、問題1の1行問題を含め、平面図形からの出題が目立ちます。
出題範囲 |
2020年度 |
2019年度 |
数の計算 |
1-(1)(2) |
1-(1)(2) |
数の性質 |
|
|
単位と量 |
1-(3) |
1-(3) |
割合 |
3 |
1-(5)(6)・2・4 |
速さ |
7 |
6 |
2量の関係 |
|
|
平面図形 |
1-(5)(6)(7)(8)・4・6 |
1-(7)(8)・3・5 |
立体図形 |
5 |
7 |
文章題 |
1-(4)・2 |
1-(4) |
その他 |
|
|
6年生は5月の中旬からベーシックで平面図形の学習をしてきていますので、No.12以降の復習テストの結果がよくなかったお子さんはその振り返りをしておくとよさそうです。
実際に合否判定テストの1・2枚目の問題とそれに関連するベーシックの問題を見てみましょう。
2020年「小6 第2回 合否判定テスト」より
1 (7) 右の図で、●は半円の弧を5等分する点です。このとき、xの角度は□度です。
ベーシックNo.12-A問題より(問題文を一部変えています)
右の図は、点Oを中心とする円で、図の●は円周の12等分点です。このとき、xの角度は何度ですか。
2020年「小6 第2回 合否判定テスト」より
4 右の図は、直角三角形ABCの辺AB上に点D、辺BC上に点Eをとり、直線CD、AEを引いたものです。直線の交点をFとします。
(1)DFとFCの長さの比を最も簡単な整数の比で答えなさい。
(2)四角形BEFDの面積は何cm2ですか。
ベーシックNo.14-類題より
右の図で、三角形ABCの面積は87cm2、BE:EC=3:2、AF:FC=4:3です。このとき、次の問いに答えなさい。
(1)三角形ABGと三角形BCGと三角形ACGの面積の比はいくらですか。
(2)AD:DBはいくらですか。
(3)BG:GFはいくらですか。
(4)三角形GECの面積は何cm2ですか。
このように、合否判定テストの1・2枚目で出された問題とベーシックで学んだ問題には似たものがありますので、No.12以降の復習テストが悪かった場合は、ベーシックの例題やA問題から確認しておきましょう。
■合否判定テストで出された難度の高い問題の対策
合否判定テストでは上記のようにベーシックで習った問題の他、テストの3枚目ではより難度の高い問題も出されています。
2020年「小6 第2回 合否判定テスト」より
6 右の図のように、長方形の内部に4本の直線AG、AH、DE、DFを引きました。E、Hは辺AB、DCのちょうどまん中の点です。この4本の直線に囲まれた四角形IJKLの面積は135cm2です。
(1)JとLを結ぶ直線の長さは何cmですか。
(2)辺ABの長さは何cmですか。
この問題は補助線を自分で見つけて解く「相似完成」がテーマですが、このようなレベルの高いものは5年生の最高レベル演習で少し触れる機会があっただけではないかと思います。
あるいは、有名中学校の過去問演習をすでに始めていると、類題を解いた経験があるかもしれません。
小5最高レベル演習No.33より
1辺4cmの正方形ABCDがあります。AE=2cm、CF=1cmのとき、網目部分の面積は何cm2ですか。
甲陽学院中学校 1994年入試 第2日より
1–(1) 一辺の長さが12cmの正方形ABCDの辺AB、CDのまん中の点をそれぞれE、Fとし、ACとEF、ACとBF、BFとECの交点をそれぞれG、H、Iとするとき、四角形EIHGの面積は □ cm2です。
合否判定テストの3枚目で出されたこの問題は、ベーシックとの関連性が強かった1枚目の問題と異なり、最高レベル演習などを含め、これまで学んできたこととの関係を自分で見つけ、身につけている解法を選択し、正解までたどりつくことを求めるものです。
このことは平面図形だけに限らず、速さや立体図形など他の分野の場合も同様です。
希学園の合否判定テストは1・2枚目が基礎から中級レベルの問題、3枚目が応用レベル問題という構成です。
「小6 第2回 合否判定テスト」まであまり時間はありませんが、「最難関」とよばれる中学校を目標としているお子さんはベーシックより高いレベルで、最難関中以外が第一志望のときは6年生のベーシックを中心に、それぞれが目指す学校のA判定を獲得するための準備ができればいいなと思います。
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