目次
1. 計算が遅い原因を分析することが大切
2. スピードを兼ね備えた確かな計算力、3つのポイント
①数のユニットをたくさん覚えていますか?
3. スピードを兼ね備えた確かな計算力、3つのポイント
②数字の短期記憶は得意ですか?
4. スピードを兼ね備えた確かな計算力、3つのポイント
③暗算と筆算のバランスは取れていますか?
先日は算数における基礎学習の大切さ、確かな計算力の身につけ方についてお話ししました。
その中で、もしお子さんの計算スピードが遅くて思わず口出ししたくなったとしても、ひとまずは確実に正解できるようになることが第一とお伝えしたのを覚えていらっしゃるでしょうか。
1. 計算が遅い原因を分析することが大切
答えが合わなければ速く解けても意味が無いですし、小問が複数ある文章題では一つの計算ミスがドミノ倒しのように次々と失点を招くことも少なくなく、算数の成績を上げるには暗算・筆算共に100%ミスなく正確に計算出来ることが大前提です。
しかしながら、いわゆる上位校の算数で合格ラインを越えるには、当然ながら計算の正確さにスピードが伴っていなければ太刀打ちできません。
では、どうすれば正確さに加えてスピードを手に入れることができるのか。
今日はそれについてお話ししたいと思います。
まずは、やみくもに「急げ」と急かすのではなく、計算が遅い原因を分析することが大切です。 そこには「姿勢」(左手の位置が悪く式が見えないなど)であったり、「九九が怪しい」であったりという、非常に単純な原因が潜んでいることもあります。
それらの原因を取り除いてもなお計算スピードが改善しない場合は、以下の3つのポイントを確認してみましょう。
2. スピードを兼ね備えた確かな計算力、3つのポイント ①数のユニットをたくさん覚えていますか?
例えば「飴が10個欲しい。今4個あるならあといくつ必要?(答えは6個) では15個にしたいとき、今7個あるなら?(答えは8個)」 というように、補数を考える練習をしましょう。
1や15の補数はパッと答えられると良いですね。
30分が2つで1時間、1時間を4つに分けると15分、というような感覚も持っていてほしいです。
半分というのは分数でいえば2分の1、0.25というのは4分の1、というような、分数と少数の関係もよく覚えておくと便利です。
例えば扇型の面積を求める問題で中心角が60度の場合、それが360度の6分の1と当たり前に判断できる子と、割り算や約分をしてやっとそれが引き出せる子では、計算スピードがまるで違ってきますよね。
その他具体的には 、15の倍数・25の倍数・45の倍数、2の累乗・3の累乗 もある程度(3桁くらい)まで覚えておきたいものです。
3. スピードを兼ね備えた確かな計算力、3つのポイント ②数字の短期記憶は得意ですか?
数字を短時間記憶しておけるようにすることは非常に大切です。
これを鍛えることで、計算しているうちに、ひとつ前の計算や問題文から導き出したキーになる数字を忘れてしまう、もしくはいつの間にか他の数字にすり替えてしまう、といったミスが大いに減るでしょう。
具体的には2桁×1桁の暗算訓練が有効です。
繰り上がりの影響を受ける前の数字は? 繰り上がった数字は? など、単純な計算の中にも一時的に覚えておかなければいけない数字が沢山出てきて、良い訓練になります。
保護者の方が適当に数字を組み合わせて問題を出し、クイズのように楽しくできたら良いですね。
4. スピードを兼ね備えた確かな計算力、3つのポイント ③暗算と筆算のバランスは取れていますか?
ミスしないためにと何から何まで書いたり、筆算で行うことはおすすめしません。
それよりも、上記のような方法で暗算の正確性を高めましょう。
以上のことを意識しながら、前回お伝えした算数の基礎訓練や経験をたくさん積んでください。
誰にも負けない圧倒的な計算力は受験算数の大きな武器になりますし、日々の生活でも大いに役立ってくれますよ。
毎日の作業と豊富な数字の知識で、皆さんがスピードを兼ね備えた確かな計算力を身につけられるよう心から応援しています。
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