目次
1. SAPIX6年 前期の過ごし方が、後期の伸びを決める
2. SAPIX6年 前期は「苦手分野克服」を徹底
3. SAPIX6年 「苦手分野克服」学習の進め方
御三家や難関中学受験で突出した合格実績を誇るSAPIX(サピックス)。
前回の紹介記事⑧では、中学受験界で知らない人はいない大手進学塾SAPIXに通う6年生の週間スケジュールに関して、後期から始まる『SS特訓』に焦点を当ててお伝えしました。
シリーズ9回目の今回は、前回ご紹介したSAPIXの最重要カリキュラム『SS特訓』の後期開始を踏まえ、SAPIX6年ではどのようにスケジューリングをすると良いのか、前期のうちに重視しておきたいポイントを詳しくお話ししていきます。
1. SAPIX6年 前期の過ごし方が、後期の伸びを決める
SAPIXの6年前期は、受験本番を迎える最終学年の一年間の中でも、まだギリギリ「余裕がある」と言うことができる時期です。
そしてこの前期の過ごし方こそが、夏期講習や過去問対策スタート以降の成績の伸び方・後期の追い込みスケジュールに大きな影響を及ぼしてくることをぜひ覚えておいてください。
重要なのは6年生の夏期講習前から最悪でも講習終了頃までに、日々のルーティンや毎週プラスαして行っている学習とは別に、しっかり時間をとって、各教科・分野の「苦手分野克服」を済ませておくことです。
2. SAPIX6年 前期は「苦手分野克服」を徹底
苦手分野克服の必要性をきちんと認識せず、6年前期を日々に追われてなんとなく過ごしてしまうと、夏期講習以降、実践演習や過去問対策が本格的に始まる、いわゆる「得点力アップ」の力をつけるべき時期に、同時進行で苦手分野克服のための学習に取り組まなくてはならなくなってしまいます。
これは追い込みの大切な時期において非常に足手まといな作業であり、非効率的です。
本番に向けて自分の得意科目・得意分野の実力をさらに伸ばし、本番で確実に得点に結びつけられるようにする「得点力アップ」のための学習と、「苦手分野克服」のための学習は全く別物です。
本来は、後者をきちんと終えた上で最終的な得点力アップの作業に入るべきであり、それでこそ効果も出せるのです。
つまり、前半のいい加減な過ごし方による苦手分野克服のやり残しは、夏休み以降いよいよ本番に向けた「志望校対策」演習に全身全霊で取り組もうという時期に、それにかける時間と体力を大幅に奪い、最終的な合否に大きな悪影響を与えることに繋がりかねないということです。
ですから6年前期のスケジューリングは特に慎重に、自分の苦手分野克服のために必要なことは何かをしっかり見極めて行いましょう。
ここでは是非、個別指導や家庭教師など中学受験指導のベテランの力も活用してください。
理科・社会ももちろんですが、特に配点の高い算数・国語に苦手分野が残っている場合は特に徹底してやっておきましょう。
積み残してしまった苦手分野克服に集中して取り組めるのは6年前期が最後の、そして最良のタイミングなのです。
3. SAPIX6年 「苦手分野克服」学習の進め方
まずはこのように取り組み始めましょう。
1.ここ数ヶ月〜1年の模試や小テストの結果を参考に、自分がどの科目の、どの分野が弱いのかを洗い出す。
2.どの教材を使い、どのような順序で行うのが効果的なのかを見極める。
ただし、教材は必ずしもSAPIXのテストやオリジナル教材が最適とは限りません。
各々の状況により、市販のテキストやドリルの方が効果的な場合も大いにあります。
また、テストからの洗い出しも、意外と自分だけでは大切な部分を見落としがちです。
(例えば算数において、問題点は「特定の分野」ではなく「特定の種類の計算」であり、そこでいつも失点しているケースなど)
6年前期のスケジューリングにおいて中学受験のベテラン講師等に助言をもらう際には、この段階から参加してもらうことがおすすめです。
問題点の正確な洗い出しや使用教材、取り組む順序の決定は、苦手分野克服の要です。
なんとなくではなく、ぜひ丁寧に行ってくださいね。
以上、今回はSAPIXの最重要カリキュラム『SS特訓』の後期開始を踏まえ、SAPIX6年で前期のうちに重視しておきたい「苦手分野克服」学習についてお伝えしました。
次回以降は「苦手分野克服」や復習の際にSAPIX生が用いている教材のご紹介、後期のスケジューリングで重視するポイントや具体例など、みなさんが気になる点をさらに詳しくお話していきます。
SAPIXに転塾・入塾を考えている皆さんや、すでに在籍しているものの違和感を覚えている受験生の皆さんに向けたこの記事が少しでも力になれることを祈っています。
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