SAPIXはどんな塾?2023 ~⑤SAPIX生はどんな一週間を過ごしているか⑴~

西村則康近影

西村則康 名門指導会代表

40年以上、難関中学・高校受験指導一筋のカリスマ家庭教師。
「なぜ」「だからどうなる」という思考の本質に最短で入り込む授業を実践している。受験を通じて親子の絆を強くするためのコミュニケーションをアドバイス、コーチング手法も取り入れ、親子が心底やる気になる付加価値の高い指導を行う。

目次

1. 1年生
2. 2年生
3. 3年生
4. 4年生
5. 5年生
6. 6年生

御三家や難関中学受験で突出した合格実績を誇るSAPIX(サピックス)。

これまでの紹介記事「SAPIXはどんな塾?2023 ~③SAPIXとの相性を見極める 前編~」「SAPIXはどんな塾?2023 ~④SAPIXとの相性を見極める 後編~」では、中学受験界で知らない人はいない大手進学塾SAPIXと「我が子や我が家の相性はどうなのか」を中心にお伝えしました。

シリーズ5回目の今回からは、「SAPIX生はどんな一週間を過ごしているか」についてお話していきます。

まずは、SAPIX生の授業日数・科目数・時間を、各学年のねらいや授業の特徴と併せて見ていきましょう。

1. 1年生

テーマ:まずは学ぶことに興味を持たせてあげる。

授業日数 1回/週
科目   算数・国語
時間   45分×2コマ/日

低学年の授業で大切なことは、まず学習に興味を持ち、楽しく授業を受けること。

文字を読むこと、書くこと、数字の面白さなどにたくさん触れることが出来ます。

「わかることがおもしろい」と思わせる指導で、子どもたちの学びたいという気持ちを引き出し、子どもの目が自然と学習に向いていくことがねらいとされています。

この時期は毎日少しずつ勉強する習慣をつけていきましょう。

また、感性や知性を豊かにすることも大切な時です。

週1日の通塾なので習い事などと両立もしやすく、日曜日は家族とゆっくり過ごすこともできます。

2. 2年生

テーマ:学ぶ楽しさを知り、将来の学力の土台を作る。

授業日数 1日/週
科目   算数・国語
時間   50分×2コマ/日

1年生に引き続き、学ぶ楽しさに触れられることを大切にした授業です。

「自分の力で問題が解けたときのうれしさ」「考えることの楽しさ」「文章を読むことの楽しさ」を知ることを大切にしながら、授業時間が1コマあたり5分長くなります。

サピックスではこのように無理なく少しずつ時間や日数を増やし、子どもがテストの際に最後まで集中してやり抜ける力を育んでいけるよう工夫しています。

まだ日数は変わらず週に1度、コマ数も2コマのままなので、大きな負担はありません。

また、2年生は学習する習慣を着実に身につける時期でもあり、黒板授業は、正しく思考する過程を発見してもらい、その喜びを通して豊かな感性や知性を育てていくことをねらいとしています。

低学年での正しい学習は高学年になってからの理解力に大きく影響します。

図形や立体感覚を磨いたり、良い文章にふれて語感や言葉のリズムを自然と身につけたりして、将来につながる学力の土台作りを進めていく学年です。

3. 3年生

テーマ:思考力・表現力育成のスタート。学ぶ喜びを実感する。

授業日数 1日/週
科目   算数・国語・理科・社会
時間   60分×2コマ/日

3年生は、思考力・表現力育成のスタート時期。

ここまでは教わることが主でしたが、3年生頃からサピックスでは、授業を通して学習する喜び、発見する驚きなどを体験しながら「自分で考え、工夫する」学習態度を養い、じっくり観察、判断、表現できるよう導いていきます。

このことは受験に役立つのはもちろん、子どもの生き方をも豊かにしてくれます。

学習内容についても、論理的な思考力が要求される問題が増えてきますので、「習っていない」などといってすぐに投げ出すのではなく、「今までに学習してきたことを使って何とか解けないだろうか」と考えてみる積極的な姿勢が大切になります。

自分で調べるなどして解き方の糸口を見つけていくようにしましょう。

また、小学3年生からは算数、国語に加えて殆どの中学受験本番で必要になる理科と社会が扱われるようになり、「実力診断サピックスオープン」という模擬試験が始まります。

通塾日数は変わりませんが、週ごとに科目の組み合わせが異なり、意識して学習スケジュールなどの管理が必要になってきます。

4. 4年生

テーマ:本格化する授業を通して、発想と思考力を高める。

授業日数 2日/週
科目   算数・国語・理科・社会
時間   60分×3コマ

4年生は、「思考する力」「記述する力」を身につけていく重要な時期です。

ここからが特に本格的な授業になるため、このタイミングで入塾する人も多いです。

1日の授業は2コマから3コマになり、週1日のペースは週2回に変化します。

引き続き思考力や記述力を重視した、子どもたち一人ひとりの発想を引き出しながら、思考力を高めていく授業が展開されます。

さらに、この時期にしっかりと学習を日常生活のサイクルの中に組みこむことができるようになることも大切です。

5. 5年生

テーマ:基礎力の充実とともに、志望校を見極める。

授業日数 3日/週
科目   算数・国語・理科・社会
時間   90分×2コマ/日

サピックスの5年生は、受験学年では欠かすことのできない確固とした基礎力を、いっそう充実させるカリキュラムが組まれています。

また、授業は3コマから2コマになり、1コマが90分に変化します。

ペースも週2日から週3日になり、模試も確認テスト、復習テスト、組分けテスト、実力診断などと一気に増え、学習時間・拘束時間・体力と物理的負担が倍増します。

サピックスではここで脱落してしまったり、心身ともに疲弊して退塾してしまう生徒さんも多く、保護者の方の声掛けなどのケアにも注意が必要な時期です。

そして、5年生頃になると、子どもたち自身も志望校に関心を示し始めます。

サピックスの講師と面談なども行いながら、それぞれの個性を大切に、少しずつ志望校を見極めていきます。

子どもが志望校合格のための学習計画をスムーズに実践していけるように、きめ細かく指導しているのも特色です。

この時期には入試に必要な思考力や直観力を同時に養っていきます。

6. 6年生

テーマ:入試に打ち勝つ本物の学力・精神力を養う。

授業日数 2日/週(通常授業)+1日/週(土曜志望校別特訓)
科目   算数(A/B)・国語(A/B)・理科・社会 ※土特は算国理社
時間   80分×3コマ(通常授業)/日 ※土特は75分×4コマ/日

6年生では、合格をめざして、子どもたちの学力・個性・志望校に合わせた「学力別」「志望校別」のクラス編成で授業が進められます。

各クラスとも、その学習レベルに合わせて基礎、応用、発展のさまざまな問題を何度も繰り返し演習し、確実な力をつけていきます。

また、「デイリーサピックス」などを用いた平常授業とは別に週1日「土曜志望校別特訓」を実施。

さらに9月以降に「難関校SS(サンデー・サピックス)特訓」が加わることで、年間を通して、実力のピークを入試当日に合わせた特訓カリキュラムが組まれています。

その一方で、各種模試によって志望校への合格可能性を探ると同時に、学力面でも精神面でも入試という試練に打ち勝つ本当の実戦力を養います。

※GWには志望校の入試傾向やレベルを確認するGS特訓があります。
希望者のみが参加で、9時から17時まで勉強漬けで実践演習を行います。
※夏季集中志望校錬成特訓は5日間、志望校レベルに応じた授業が行われます。
※その後は難関校SS特訓にて苦手を克服して得意を伸ばすカリキュラムが実施されます。
※正月特訓は1日8時間。12月30日、31日、1月2日、3日です。
入試直前のため、体力温存や感染防止のため参加せず、個人塾や家庭教師を利用して完全に自分の志望校に的を絞った最終調整や総ざらいを行う人も多いです。

※具体的なスケジュールは校舎によって異なります。
詳細はお近くの校舎までお問い合わせください。

以上、今回は、SAPIX生の一週間の授業日数・科目数・時間について、各学年のねらいや授業の特徴と併せてお伝えしました。

次回は⑤「SAPIX生はどんな一週間を過ごしているか⑴」の続編として、SAPIXに通う6年生の、一週間の具体的な学習スケジュールをお話しします。

日々の家庭学習にどのようにSAPIXの宿題や課題を組み込んでいくと良いか、ぜひ参考にしてくださいね。

SAPIXに転塾・入塾を考えている皆さんや、サピックスに在籍しているものの違和感を覚えている受験生の皆さんに向けたこの記事が、少しでも力になれることを祈っています。

       

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