目次
サンデーショックとは
2015年のサンデーショックでは偏差値が跳ね上がった学校も
入試日程の変更を行わない学校も
桜も咲き始めいよいよ春かと思えば、小雨で冷え込む日が続いていますね。
少し気が早いですが、今日は来年度入試の「プチサンデーショック」、翌2026年度入試の「サンデーショック」についてお話しします。
サンデーショックとは
サンデーショックとは、2月1日が日曜日に重なった年に、プロテスタント系の私立中学校の一部が入試日程を変更することです。
これにより例年ある程度安定している中学受験のスケジュールに変動が生じるのですが、2月1日は関東圏の中学受験生にとって本命(第一志望校)受験日であるケースが非常に多く、一部の受験生に大きな影響が及ぶことから受験界隈で「サンデーショック」と呼ばれるようになりました。
(2月1日ではなく2日や3日が同様の状況になった場合は「プチサンデーショック」と呼ばれます。)
学校にとっても入試日程の変更は受験者数変動など影響が大きいため、このような事態は出来ることなら避けたいものだと思われますが、主に女子校でこのような日程変更が実施され続けてきた背景には、礼拝日や安息日など宗教上の理由から致し方ない部分があったのだと思われます。
2015年のサンデーショックでは偏差値が跳ね上がった学校も
ちなみに前回のサンデーショックは2015年で、その際は女子学院、東洋英和、立教女学院、横浜雙葉などが入試日程を変更し、大きな影響がありました。
というのは、例年ならばどちらかを選択して受験せざるを得ない「1日校」の女子学院と桜蔭が併願できる状況になったからです。
また、同様に女子学院と雙葉の併願も可能になったので、これらの学校ではこの年受験者数が増加し、難易度が跳ね上がりました。
もちろん、いわゆる「1日(ついたち)校」が翌日に移動したことにより、人気校である慶應義塾湘南藤沢中等部(SFC)の難易度が下がるなどラッキーと言える状況も場合によっては生じましたが、多くの受験生にとっては実質倍率や補欠の繰り上げ合格者数などが例年以上に読みにくく、あまり喜ばしくないものであったと言えるでしょう。
それゆえ、特にキリスト教系の女子人気校である女子学院や桜蔭、フェリス女学院志望の生徒にとっては、自分の受験年がサンデーショックであるかどうかは受験準備や併願校選定などにおけるひとつの注目ポイントとなっています。
入試日程の変更を行わない学校も
2025年の「プチサンデーショック」に関してはすでに青山学院が日程変更を発表しており(2月2日から2月3日へ)、他にも複数の学校が同様の発表をすることが見込まれていますが、実は先週、この流れを大きく変えるきっかけになるかもしれないニュースがありました。
プロテスタント系の女子校であるフェリス女学院が公式ホームページにて、
「これまで2月1日が日曜日となった年には、別日に入学試験を行って参りましたが、2026年度の入学試験は2月1日(日)に行います」
と発表したのです。
偏差値も人気も高いフェリス女学院がこのような発表を行ったことにより、2026年度入試では例年「サンデーショック」に日程変更を行ってきた他のキリスト教系の女子校も、同様の方針をとることを検討する可能性が高いでしょう。
2026年は中学受験界隈にとって一つの大きな変化をもたらす年になるかもしれませんね。
いずれにせよ、まだ先である2026年度入試日程について、2024年度入試を終えたばかりのこの時点で早くも告知したフェリス女学院の姿勢には、懸命に日々学習に取り組む中学受験生への温かい配慮とともに、新しい流れを作ろうとする先駆者の気概すら感じます。
2025年・2026年に受験を控えている皆さんは、気になる学校の公式ホームページやSNSをこまめにチェックし、しっかり受験本番までの作戦を練っていきましょうね。
皆さんの熱い想いや日々のがんばりが、来年、再来年、見事に花開くことを心から祈っています。
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