習い事

25年度【新課程入試】開始、「探求心」はどう育む?

目次

探究学習は日々の生活の中で実践することができる
身の回りのことに「なぜ」と思える環境を
子どもが熱中している子は思う存分やらせる

立秋とは名ばかりの猛暑が続いていますが、中学受験生の皆さんは元気に過ごしていますか?

先日の記事では、中学受験にも影響を及ぼし始めた、高校の新科目「総合的な探究の時間」についてお話ししました。

自ら課題を設定し(問いを立て)、自らデータや資料を読み取り、調べ、分析し、自分なりの答えを探していく「探究学習」。

私も長年に渡り、「熱中力」「好奇心」などのテーマと共に、お子さんの探究力の大切さをお伝えして来ました。

今日は、2025年度から正式に採用される大学新課程入試を機に、あらためてその重要性や、探究力を育むためにご家庭でできることについてお話ししたいと思います。

探究学習は日々の生活の中で実践することができる

正式な科目にはなっていませんが、探究学習は、小学校でも「総合的な学習」の中で取り入れられています。

ただし、まだその歴史は浅く、指導する側の大人がそのメソッドを確立できていなかったり、教え方が手探り状態であったりするのが現状です。

そして巷では「探究学習」と名を冠した習い事や塾もあれこれ出始めてはいますが、実は探究学習を行うのに、必ずしも授業や専門の講師、塾は必要ではありません。

というのも探究学習は、日々の生活や、お手伝い、遊びの中でいくらでも実践することができるからです。

そもそも探究学習というのは前述の通り、「自分なりの答えを探す」ところにポイントがあります。

つまり、日頃から自分なりに疑問を持ち、自分の頭で考える、という習慣をつけることが、その力を伸ばすことにつながるわけです。

特に幼少期や低学年の頃はたくさん時間がありますので、ぜひこの頃から

「なぜこうなるの?」
「どうしたらできるかな?」

など、たくさんの「ハテナ」をお子さんの頭の中に作ってあげることを意識してほしいと思います。

「なぜ?」と聞かれ続けるのはお家の方もなかなか大変ですが、それに対して常に正解を答えたり、説明をしたりする必要はありません。

「良いことに気がついたね。お父さんにもわからないよ、一緒に考えてみよう」

でも良いですし、

「じゃあ、このことは頭の中に置いておこうね。何かわかったら教えてね」

でも構いません。

まずは、たくさんの「ハテナ」を生み出すことが、探究心のもとになるのです。

身の回りのことに「なぜ」と思える環境を

なぜ?どうして?と全く言わないお子さんの場合は、お母さんやお父さんが

「空って青いねぇ。なぜだろうね」

とつぶやいたり、

「月が追いかけてくるね。どうしてかな」

などと声をかけてみたりするのも良いと思います。

身の回りのことに疑問を感じていいんだ、ということを、お家の方のそのような態度で、お子さんに学習させてあげるのです。

探究心は自然には生まれません。

これも学習だと考えて、なかなか「はてな」が生まれない場合も、あせらずそんなやりとりを毎日続けてみてくださいね。

また、最近は幼い頃からスケジュールがガチガチのお子さんも多く、そのために、自分から何かに興味を持ち、それについて探究する機会・時間を得ることが難しいケースも増えています。

本人の意思も希望も尊重されず、指示されるままの日々を過ごしていると、お子さんの熱中する力、探究する力はどんどん失われていきます。

どうか小さい頃は(ご本人があまり興味を示していない)習い事や塾を詰め込み過ぎず、お子さんが何に熱中しているか、普段のようすをよく見てあげたり、興味のありそうなことを一緒に楽しんだり、それについて話したりすることを大切にしてあげてほしいなと思います。

子どもが熱中している子は思う存分やらせる

そして、もう一つ大切にしていただきたいことが、お子さんが興味を持って何かに熱中しているときには、その対象がたとえお家の方から見てあまり有意義ではないと思えるものごとであるにせよ(図鑑や、砂遊びや、パズルなど)、温かい目で見守り、ぜひ思う存分やらせてあげてほしいということです。

そのようなとき、お子さんの頭の中では、自然と「思考訓練」が行われています。

自分たちが眺めている光景や音などに脳は反応し、

「このお魚と前に見たあのお魚は形が似ているな」
「でも違う名前だから、違う魚なんだな。じゃあ、どこが違うのかな」
「この砂山は、ここに穴をほったら崩れてしまうな」
「僕がここから、あの子があそこからほるとトンネルが繋がりそうだな」
「あれ?崩れちゃった。お水が少ないと崩れやすくなるのかな」

というように、物の類似性や相違点を確かめたり、原因を探り因果関係を発見したりと、無意識のうちにフル回転しているのです。

このような体験は、お子さんがねばり強く最後まで考え抜く力や、自分で考え解決策を見つける力や楽しみを大いに育んでくれるでしょう。

さらに、プラモデルや砂遊び、野菜を切るお手伝いなどが自然と立体図形の感覚を養ってくれるように、図鑑、パズル、おつかいなど、子どもが夢中になりやすい遊びやお手伝いには、探究力を育んでくれるだけでなく、受験に必須であるさまざまな感覚を養ってくれる場面もたくさんあります。

探究力は、将来どんな時も自分で人生を切り開いていく力や楽しめる力を養ってくれるのはもちろん、直近の目標である中学受験にかかわるさまざまな感覚を養い、学びを「自分ごと」「楽しいこと」と感じさせてくれます。
だからこそ、探究力のあるお子さんは、勉強量が少なくても、どんどん勉強ができるようにもなっていくのです。

ぜひ、時間のある幼児〜低学年の頃には特に、お子さんのやりたいこと、熱中していることを大らかな気持ちで一緒に楽しみながら、探究心を存分に育んであげてくださいね。

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【中学受験】25年度「新課程入試」で、中学受験はどう変わる?

目次

「生きる力」を育むことを目指す探究学習の時間
中学受験にも「探究学習」の場面を想定した出題が
重要性を増す「探究学習」

夏休みが始まり1週間が経ちました。

中学受験生の皆さんは夏期講習で忙しい毎日かと思いますが、少しずつ日々のリズムは掴めてきたでしょうか。

先日、東大入試に関するニュースをお伝えしましたが、今日も中学受験生の皆さんにとっては少し先のことである、高校の新課程についてお話したいと思います。

というのも、学習指導要領の改訂により、2022年度から始まった旧科目「総合的な学習の時間」に代わる新科目「総合的な探究の時間」の影響が、すでに皆さんの目指す「中学受験」の現場にも生じ始めているからです。

「生きる力」を育むことを目指す探究学習の時間

まずこの新課程ですが、これまで同様、課題発見から解決までの能力や主体的な学びを育む、という点は変わりません。

ポイントは、それに加え「資質・能力」の育成も行い、思考力・コミュニケーション能力などの能力育成、進路等に関する学習、自己理解や将来の在り方・生き方を考えるなどの学習も行うというところです。

そもそも、文部科学省がこの「総合的な探究の時間」導入を決めた理由は、生徒たちの「生きる力」=社会に求められる力を育成するためです。

現代社会はVUCAの時代※と言われ、AI化や情報技術の進展により社会の変化が激しく、社会の課題も複雑化しており、また人の価値観も多様化しています。

※VUCAとは、Volatility(変動)、Uncertainty(不確実)、Complexity(複雑)、Ambiguity(曖昧)の頭文字をあわせたもので、現代社会が多様で複雑で、未来予測不可能な時代に直面していることを表すための造語です。

現代のように正解が一つではない時代においては知識を備えているだけでは不十分であり、それ以上に、自ら課題を見つけ、自ら解決方法を考え、選択し、実践していけるような力、周りの人たちと関わる中で新たな視点や課題を見出せる力、つまりは生きる力、社会に求められる力を育成することが非常に大切である、という考えから探究学習が注目されるようになり、この新課程導入にもつながりました。

(小学校でも「総合学習」としては2002年度から導入され、「探究的な学習に主体的・協働的に取り組むとともに、互いのよさを生かしながら、積極的に社会に参画する態度を養う」ものとされています。)

中学受験にも「探究学習」の場面を想定した出題が

導入当初は大人たち指導者側も手探りでしたが、2年が経過し、独自の充実した試みを行う高校も増え、いよいよ2025年度からは、大学入試も本格的に新学習指導要領(新課程)に合わせたものになります。

もちろん大学入学共通テストも大きく変わる予定で、たとえば、大学入試センターが公表している大学入学共通テストの試作問題では、単に知識を問うものではなく、「探究学習」の場面を想定したもの、たとえば会話文を用いた設問や、資料から情報を正確に読み取り、知識に基づきそれを分析・判断し、そこから導き出されるものをまとめあげる能力や表現力を問うような類のものが大きな割合を占めています。

このような動きを受け、満を持して中学入試の選抜方式を変更する学校も一気に増えてきたわけですが、たとえば、千葉県の光英VERITAS中は今年、SDGs(持続可能な開発目標)に関する探究入試を実施しました。

課題は、3つの資料(①松戸市の交通事情、②輸送と二酸化炭素排出量の関係、③近年新たに発明されたクルマ)をもとに、「地球環境をよくする、未来のクルマ社会を実現するためのクルマやしくみを考えよう」というもの。

現状や解決策をまとめて記述したうえで、それを一人ずつ発表し、質疑応答も行いました。(この枠の入試ではこの課題のみが合否判定の対象であり、学科試験はなし。受験者25名中8名が合格しました。)

また、6月には山脇学園中学校でも2025年度の中学入試における「理科探究入試」枠の新設が発表されました。

※これに伴い2020年から導入していた「探究サイエンス入試」は廃止(変更)、これまでの「国・算1科」入試の定員は10名減らし50名に変わるので、志望校に定めている人は注意しましょう。詳しくは公式HPでお確かめください。
https://www.yamawaki.ed.jp /

さらに、推薦入試枠に探究学習を取り入れる学校も現れ始めています。

重要性を増す「探究学習」

自分で課題を設定し(問いを立て)、自分でデータや資料を読み取り、調べ、分析し、自分なりの答えを探していく「探究学習」。

私も長年に渡り、「探究心」「熱中力」「好奇心」等のキーワードと共に、お子さんのそのような力を育む探究的学習(若しくは遊びやお手伝い)の大切さをお伝えして来ましたが、2025年度の本格的な新課程(大学)入試スタートを機に、この夏はその重要性や、それらをどのように育むことができるのかなど、またあらためて皆さんにお話ししていきたいと思います。

中学受験を目指す皆さんが、来年度の新課程入試開始に伴う変化に惑わされることなく、正しい情報を獲得・活用しながら、充実した受験生活を送れるよう願っています。

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【中学受験】東大入試、25年度より共通テスト「足切り」ライン引き上げ

目次

東大の「足切り」基準が厳しくなる?
足切り基準の厳格化は「2次試験を丁寧に行う」ため?
そもそも東大合格者は共通テストで「ギリギリの点」はとらない/a>
「逆算」で大学受験に備えよう

受験勉強にいそしむ皆さんの中には、志望する中学校合格の先に東京大学への進学を見据えている人もいると思います。

そこで今日は、東京大学が12日に公表した2025年度入試の選抜要項についてお伝えします。

東大の「足切り」基準が厳しくなる?

ポイントは、大学共通テストの成績によって一般選抜の二次(個別)試験に進む受験者を絞る、いわゆる〝足切り”の基準をこれまでより厳しくする、ということです。

たとえば2025年度入試に前回と同じ人数の志願があった場合、単純計算で、2次試験を受けられる志願者は1000人以上減ることになります。

第一段階選抜通過者の募集人数に対する具体的な倍率は次の通りです。

※ 第一段階選抜の基準変更は理科三類以外の5科類で行います。人数は募集人数、カッコ内は24年度入試までの倍率。それぞれ、カッコの無い倍率に達した場合、第一段階選抜を行います。

文科一類=401人 約2.5倍(約3.0倍)
文科二類=353人 約2.5倍(約3.0倍)
文科三類=469人 約2.5倍(約3.0倍)
理科一類=1108人 約2.3倍(約2.5倍)
理科二類=532人 約3.0倍(約3.5倍)
理科三類=95人(97に変更予定) 約3.0倍(約3.0倍)
※2024年度入試では第一段階選抜で約900人が不合格。

足切り基準の厳格化は「2次試験を丁寧に行う」ため?

足切り基準引き上げについて東大側は、
「大学入学共通テストによる基礎学力の選抜をより厳格に行い」、「2次試験をより丁寧に行う」
ためであり、
「より深く答案に向き合い、より一層丁寧に採点を行える」
と記者会見で説明しました。

試験への人員確保の必要性も理由のひとつとしています。

また、2025年度入試では、科類に関わらず全受験生に共通テストの「情報I」を新たに課しています。

※配点は100点。旧教育課程履修者は「旧情報」を選択可。

これは来年度から高校の新教育課程で学んだ受験者が志願することを受けての変更ですが、2次(個別)試験では科目変更は行わず、出題内容は旧課程を履修した既卒者への配慮を行うと発表しています。

そもそも東大合格者は共通テストで「ギリギリの点」はとらない

「情報I」については昨年12月6日に公表されていたものの、〝足切り”基準引き上げについては2025年度の大学入学共通テストまで190日を切ったこのタイミングでの公表であり、寝耳に水と焦っている大学受験生も少なくないようです。

特に東大は二次試験の配点が大きいので、大学入試共通テスト対策にはなるべく時間をかけず、その分二次試験対策をしっかりと、という作戦でここまでやってきた人もある程度いるためでしょう。

しかし、東京大学の二次試験で合格ラインを叩き出せる受験生は、そもそも一次試験である共通テストの足切り基準点は余裕を持って上回っているケースが多く、ギリギリセーフのラインから二次試験で挽回し、最終的に合格を掴むというケースは元よりあまりないそうです。

ですから、実際に東京大学に合格する実力を備えて受験に臨む受験生にとっては、この変更は特段恐れることではないということですね。

(最終的な合格までは望んでおらず、二次試験までの「記念受験」が目的だった人たちには残念なニュースになるかもしれませんが)

「逆算」で大学受験に備えよう

東大進学を見据えている中学受験生にとって、大学受験は確かにまだまだ先の話ですし、皆さんが入試を受ける頃には2次試験の科目追加などさらなる条件変更がある可能性が高く、今回の変更に併せて慌てて何かをする必要はもちろんありません。

けれども受験勉強における目標(志望校合格)には「逆算」に基づいた学習計画や実践が大変有効です。

入学を志望する中学校にしろ、その先に見据えた高校・大学にしろ、気になる学校から発信されるニュースや方針変更の動向は常にチェックし、少しでも早いタイミングから対応出来るように備えておきましょう。

大手中学受験塾に通う皆さんは、受験情報や中学校の入試要項(出題内容や配点、募集定員など)の最新情報を授業内でいち早くつかみやすいですが、塾なしで中学受験を目指す皆さんは特にその点に気をつけ、SNSで気になる学校の公式アカウントをフォローしたり、こまめに公式ホームページを確認したりするようにしてくださいね。

皆さんが受験情報の獲得に遅れを取ったり、(ときに意図的に流布される)「うわさ」に惑わされたりすることなく、常に最新の正確な情報を獲得・活用しながら、充実した受験生活を送れるよう願っています。

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【中学受験】 受験に勝つ夏休みの過ごし方

目次

大きく変わった四谷大塚のカリキュラムの考え方
講習会中のカリキュラム進度の速さは要注意
6年生は自習中の質問に過度に期待しない

夏休み目前ですね。

先日、名門指導会 副代表の辻義夫先生と行った、夏の過ごし方に関する対談動画を、中学受験情報局YouTubeチャンネルにアップしていただきました。

大きく変わった四谷大塚のカリキュラムの考え方

対談でもお話ししたのですが、各塾の夏期講習が近年、サピックスに似通ってきているのです。

どういうことかというと、これまで習ったことを復習する機会が夏期講習なのではなく、夏期講習も含めて1年間でひと続きのカリキュラムを消化していく、といったスタイルに近づいているのです。

サピックスでは昔からこのスタイルなのですが、最上位クラスのお子さんたちにとっては非常に効率が良いカリキュラムです。
足踏みをしないために詳しいところまで習える、より難しい問題まで教えてもらえるということで、成績上位者にとっては非常に効率よく感じられるものだと思います。

ただそれ以外のお子さんにとっては、非常に過酷なカリキュラムと言えるでしょう。

日能研では講習会はそれまで習ったことの復習だけをするカリキュラムですし、四谷大塚や早稲田アカデミーも復習が中心、それに加えて少し2学期の予習をする程度のカリキュラムでした。

それが徐々に変わってきているのです。

今では四谷大塚のカリキュラムも夏休みに予習内容を扱う部分が増え、純粋に総復習をやってくれる大手塾は日能研と浜学園ぐらいになっています。
(浜学園は講習会は総復習なのですが、講習会中も平常授業が続くという、また別の過酷さはあります)

このあたりを踏まえて、学習サイクルを考える必要があります。

講習会中のカリキュラム進度の速さは要注意

日能研のように講習会のカリキュラムが総復習だとしても、普段と学習のサイクルが大きく変わることは意識しておく必要があります。

普段は1週間で1つの単元を学習していきますが、講習期間中は毎日のように授業があります。
つまり普段1週間で進む学習サイクルが数日、あるいは毎日というサイクルになるわけです。

このサイクルを意識せず夏期講習に臨んでしまうと、日々の復習に忙殺されてしまうことになります。
「夏はなんだか 忙しかったけれど、収穫はあったのか?」という結果にならないように気をつけたいですね。

各塾の夏期講習の日程を見比べてみると、特に四谷大塚は6年生以外でも日数・時間ともにかなり負担の大きなものになっていますから「どこで手を抜くか」といった視点でカリキュラムを眺めてみてもいいかもしれません。

6年生は自習中の質問に過度に期待しない

6年生は「受験の天王山」と言われる通り、毎日多忙な日程となっていますね。

「朝のうちは塾で自習し、昼から夕方まで夏期講習の毎日」といった塾も多いと思います。
自習時間に質問ができるという塾もありますが、実際には1人の先生をたくさんの生徒が取り合うという状況になることも多く、「1問、2問 質問できれば上出来」くらいの状況も普通にあります。

個別の教室に通っているとか家庭教師にお願いしているというように、塾の自習とは別のソリューションがあるご家庭は、塾の自習時間にあまり期待せず、そちらを個別の学習サービスに充てるといった選択も考えておいていいでしょう。

まだまだいろんな話題が出たのですが、良ければ動画も見ていただければと思います。

長い夏休み、ぜひ多くの成果が出る期間にしていただければと願っています。

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【中学受験】 夏期講習前の模試を活用しよう!

目次

6月の模試を分析しよう
なおしは「あと少しで解けそうだった問題」に絞って
復習する際のポイントは

いよいよ7月になりましたね。

今年は梅雨入りがずいぶん遅くなりましたが、梅雨明けのタイミングは平年並みの見込みだそうです。

しばらくはジメジメした日が続きますが、良い睡眠・食事と規則正しい生活で元気に乗り切っていきましょうね。

6月の模試を分析しよう

6月最終週は、各大手塾でこぞって模試がありました。

四谷大塚では第2回合不合判定、日能研では志望校判定、サピックス・早稲アカでは最後の組分けテストがそれぞれ実施されましたが、皆さんの手応えはいかがでしたか?

これまでもお話していますが、模試で重要なのは結果に一喜一憂することではなく、徹底した復習と分析です。

受けたままほったらかしでは、当日削られた貴重な勉強時間も無意味なものになってしまいます。

テストはなるべく当日中や翌日のうちに自己採点・解き直しを行い、結果が出た後はしっかり振り返り、学習状況の分析も行いましょう。

冷静に自分の現状を受け止め、得意科目・ジャンル、苦手科目・ジャンルをよく分析することが大切です。

今回の結果は夏休みに行う復習ジャンルの取捨選択における貴重な参考データにもなりますから、普段自分の勉強をよく見てもらっている塾や家庭教師の先生にもぜひ内容を共有し、そこから、志望校に向けて何が足りないか、どこを伸ばすべきかよく考え、本番までの時間を逆算し、この夏の学習計画に大いに役立ててくださいね。

なおしは「あと少しで解けそうだった問題」に絞って

模試の復習内容としては、間違ったものをすべて解き直せれば良いですが、まるで歯が立たず難しそうな場合や、時間が非常に限られている場合などは、計算ミスや問題文の読み飛ばしなどがあり、「あと少しで解けそうだった問題」に絞って行っても良いでしょう。

あと少しで解けそう、ということは、今すぐ得点アップにつながる、ということでもあります。

「やっちゃった」「惜しかった」で終わるのではなく、「次は絶対にミスしないぞ」という気持ちで振り返りましょう。

そして、まるで歯が立たなかったジャンル・問題においても、正答率が高かった(60%や70%以上だった)ものに関しては、解けるようにしておく必要があります。

「皆が解ける」部分で失点してしまうと入試では命取りになりますから、最低限、そのようなジャンル・問題は夏休み前につぶしておきましょうね。

逆に時間的に余裕のある人は、「今回はたまたま正解できたけれど、本当に理解(もしくは記憶)できているかあやしい」というような問題にまでしっかり取り組けると、復習の効果も、模試を受けた意義も、格段にアップしますよ。

復習する際のポイントは

復習の際は決して、解答解説を読んだり書き写したりして終わりにするようなやり方ではなく、なぜ間違えたのか・どこでつまずいたのかをよく分析して、同じことを繰り返さないよう根本から納得・理解し、完璧になるまで演習することを心がけましょう。

「納得したうえでの理解」まで到達していないと、次に同じものが出題されても確実に点を取ることができません。

しっかり身についたかどうかは、「(なぜそうなるか)人に説明できるかどうか」や、「(別の問題集などでも)類題がスラスラ解けるかどうか」で確認できるので、ぜひやってみてくださいね。

復習をしっかり行った後は、1〜3か月経った頃に再び解き直すのも効果的です。

しっかり学習が積み重なっていれば、その際の解きやすさや完成度に自分の成長ぶりがはっきり感じられ、たしかな自信にもつながりますよ。

テストの復習・分析〜志望校に向けたこの夏の対策・学習計画までをすべて自分1人の力で行うことは非常に難しいので、お家の方に協力してもらうのはもちろん、中学受験の経験が豊富な家庭教師の先生や、塾の先生にもアドバイスを求めてみるのがおすすめですよ。

ムシムシした梅雨から真夏にかけては体力的にも厳しいときですが、その分、成績の伸びにも大きな差がつくときです。

夏休みが充実した日々になるように、しっかり休憩しつつ、有意義な7月を過ごしていきましょう。

毎日がんばっている皆さんの努力が報われるよう、いつも応援しています。

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【中学受験】夏に意識したい効果的な授業の受け方〜辻義夫先生から学んだこと〜

目次

先生の方を見て話を聞くのはなぜか
口元を見ると話がよく分かる!?
話を最後まで聞く理由は「話す方がその前提で話しているから」
6年生の夏期講習は「アウトプット中心」だからこそ準備が重要

夏休みが近づいています。あと1月足らずで、夏期講習が始まりますね。

新著「『受験で勝てる子』の育て方」の中で「6年生の1学期までインプット期間」と書いたのですが、4年生、5年生も、夏休み期間はインプットとアウトプットのバランスが難しくなります。

塾では1週間に1つの単元を進むのが通常の進度ですが、夏期講習になると1週あたり2〜3 単元のスピードで進むことになります。

ふだんの2倍以上のスピードで 学習サイクルが回っていくので、まずは授業で最大限、先生の話を理解するように努めなければなりません。

新著でも授業の聞き方について詳しく書いたのですが、 実はこれは、名門指導会 副代表の辻義夫先生が話しておられるのをセミナーなどで聞き、私自身「 なるほど」と思ったからです。

辻義夫先生とはセミナーやインスタライブなどでよくご一緒するのですが(書籍の共著もあります)、私自身も学ぶことが多い時間となっています。今回は、そんな辻先生のお話から私自身が学んだことを、いくつかお話ししたいと思います。

先生の方を見て話を聞くのはなぜか

私もこれまでよく「先生の顔を見て聞くんだよ」「 先生が話し始めたら 手を止めて先生の方を見るんだよ」ということを お子さんたちに伝えてきたのですが、それがなぜなのかをあまり強く子どもたちに伝えたことがなかったように思います。

辻先生はその理由を、ご自身の経験をもとに丁寧に子どもたち、親御さんたちにお話ししていたのです。

先生の方を見て話を聞くとよくわかる理由。
それは、音声だけでなく視覚からの情報も活用して理解するためです。話している人(授業では先生)は、話だけでなく、目線や表情、ゼスチャー、身振り手振りを活用して伝えようとしているからですね。

お子さんたちには「先生の表情や仕草を見ながら聞くとわかりやすいよ」と伝えてあげるといいですね。

口元を見ると話がよく分かる!?

授業の聞き方のお話の中で辻先生が「先生の口元を見て話を聞くといいよ」とお話しされていたのも印象的でした。

彼はよく「寄席」を見に(聞きに)行くのだそうですが、登場する噺家の方の中にも新人の方がいたり、真打ちクラスの超ベテランもいます。

寄席では基本的に、経験の浅い方から順に最後の「トリ」は師匠クラスになるのですが、 前半を聞いているときには、彼自身が話者の方、特に口元を無意識に見よう見ようとしているのに気づくのだそうです。

それが真打ちクラスになると、 全く口元を見ずに目を閉じていても、ありありと情景が浮かんでくると言います。実は授業も「ライブ」です。先生によって話が流れるように頭に入ってくるようなケースもあれば、滑舌があまり良くなかったり聞き取りにくいこともあります。そんな時に口元をよく見ることで、相手が何を話しているかがよくわかると辻先生はいいます。

この話をぜひ、お子さんたちの夏期講習が始まる前にお伝えいただければと思います。

話を最後まで聞く理由は「話す方がその前提で話しているから」

「先生の話を最後まで聞きなさい」 ともよく言われますが、やはり 辻先生はその理由を子どもたちや親御さんたちに丁寧に伝えています。

辻先生によると、先生の話を最後まで聞く理由は「最後まで聞くとわかるように先生が話しているから」「 授業がわからなくなってしまう生徒は『わからない』と思った瞬間から先生の話の続きを聞くことができなくなって、ますますわからなくなってしまうから」とのこと。

こちらも「 なるほど」と思ったのですが、話している方は「最後まで聞いてもらう前提」で話している一方で、あるところで「わからない」と思った生徒はパニックになり、その後の話を聞くことができなくなってしまうというのは、話している側からすると盲点になる部分です。

だから辻先生は授業中、子どもたちに「先生は最後まで聞いてくれたらわかるように話しているので、もし途中で『わからない』と思っても、最後まで話を聞いてほしい」と話していたそうです。

これは子どもだけでなく、教える仕事に携わっている多くの方に参考にしていただける話ではないかと思います。

6年生の夏期講習は「アウトプット中心」だからこそ準備が重要

さて、6年生の夏休みは これまで以上に「アウトプット」が重要な学習スタイルになります。 つまり「 必要なことは これまでに全て習ってしまっている」という前提で、まず問題を解くところから授業が始まるのです。

問題を解いて解説を聞く中で、自分が忘れていたことや抜けていた知識を拾い出し、穴埋めすることで学力を完成させるというスタイルの授業になっています。

だから、基礎知識や基礎的な学力が大きく不足している状態で臨むと、せっかくの問題演習の時間が無駄になってしまいます。「ほぼ問題を解けない状態で解説だけを聞く」というような授業の受け方になってしまうと、多量の学習内容をしっかり 定着していくことがとても難しくなります。なぜなら6年生の夏期講習は長時間であり、家庭での定着に時間をかけることが難しいからです。

6年生のお子さんはこのことを念頭に、夏休みまでに基礎知識や基礎的な学力を底上げしておくことを意識して、ここからひと月の期間を過ごしていただければと思います。

梅雨入りし、じめじめした天候が続きますが、体調に気をつけつつ皆さんがしっかり夏に備えて準備されることをお祈りしています。

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【中学受験】漢字のオススメ学習方法 ~夏休み前の今、始めよう~

目次

夏に備えて準備しておくべきこと
効果がない漢字学習のやり方とは
効果がある漢字学習のポイントと注意点について
漢字は「急がば回れ」の学習法で
おすすめ教材の一例

梅雨入り前のジメジメした気候が続いていますね。

この先1か月は全国的に平年より気温が高くなる予測なので、梅雨と相まって湿度もいっそう高まりそうです。

この時期は身体がまだ暑さに慣れておらず、体温調節をする準備が不十分ですから、まだ夏本番ではないからと油断せず、水分や適度な休息をしっかり心掛けていきましょう。

夏に備えて準備しておくべきこと

先日、6月・7月は「受験の天王山」である夏休みを万全な状態で迎えるための重要な時期であることをお伝えしました。

特に大手中学受験塾に通っている場合、夏休みの過密スケジュールの中で自分が自由に使える時間は、案外少ないものです。

繰り返しになりますが、夏休みに過度な期待をして学習の先送りや積み残しをすることなく、むしろ、理科・社会の暗記や、国語の漢字・語句など、コツコツ知識をつけなければならないものは今からでも少しずつ手をつけ、できれば一巡しておきましょう。

そこで今回は、よく寄せられるお悩みの一つである「漢字の学習方法」についてお話ししておきたいと思います。

特に多いのが、漢字が覚えられない・すぐ忘れてしまうというお悩みです。

このような場合、以下のような覚え方をしていないか確かめてみましょう。

効果がない漢字学習のやり方とは

×知らない漢字や熟語の意味を確認せず、ひたすら何度も書く。

×答えが隠れる赤シートが付いた問題集や単語帳を用いた暗記法(自分の手で書かない)。

×漢字問題集を解き終えたら、すぐまた別の問題集に取り掛かる、というやり方(問題集は1度解いたら終わり)。

×テスト直前に覚える&テストで間違えてもそのまま。

これらはどれもその場しのぎで、漢字を定着させる工程が踏まれていません。
よって漢字が上手く覚えられず、覚えたようでもすぐに忘れてしまうのです。

もしも上記のやり方に心当たりがあった皆さんは、今日からはぜひこちらに切り替えてみてください。

効果がある漢字学習のポイントと注意点について

〈漢字をしっかり定着させるために有効な方法〉

◯漢字、熟語の意味を理解して覚える。
◯間違えたものは必ず直しを行い、手を動かして(書いて)反復する。
◯自分だけの間違いノートを作り、テストや授業でミスが発生するごとに更新する。
◯(漢字学習は)なるべく毎日やる。

意味もわからず書きまくるだけでは記憶に残りません。

英文を覚える時に単語の意味や文法、和訳を理解している方が覚えやすいのと同じで、漢字・熟語も部首や成り立ち、意味を理解している方が覚えやすく、またきちんと定着させることができます。

答えが隠れる赤シートや単語帳を用いた「目」だけの学習は、やった気にはなるもののあまり効果はなく、特に、読みの暗記は出来るようになっても、なかなか書けるようになりません。

いざテストに出てもトメハネの記憶が曖昧であったり、送り仮名を間違えたりしがちなので、これらのやり方は通塾のスキマ時間などに補助的に用いるのは良いですが、基本的には漢字は書いて覚える=身体で覚える、ということを頭に入れておきましょう。

そして、漢字学習の際、次々と問題集を変えたり、1度解いただけで終わりにしたりするのでは、どんな素晴らしい問題集も効果が半減してしまいます。

漢字は完璧でなければ無意味ですから(記述と違い、トメハネや送り仮名など、ミスが一つでもあれば得点になりません)まずはこれと決めた1冊にとことん向き合い、その1冊が完璧に仕上がったら、さらに難度の高い問題集、という進め方のほうがずっと効果的です。

漢字は「急がば回れ」の学習法で

面倒で回り道のようでも、漢字や熟語の意味をきちんと調べ、よく理解し、「目」だけではなく、実際に「手」を動かす演習を繰り返してみてください。

毎週のテストでも、効果は抜群のはずです。

そして、それでもテストで間違ってしまったときには、必ず間違い直しをしましょう。

ミスしたものは漢字だけではなく、問題文や例文とともにきちんとノートに記録し、万が一再度その漢字を間違えた場合にはそこに印をつけていきます。

そうすることで、自分が間違えやすい漢字やそのタイプがだんだんわかってきます。
(例えば「保証・保障・補償」のような同音異義語であるとか、「秋刀魚」「心太」のような簡単だけれど間違えやすいものであるとか)

先日お伝えしたように、朝食前の5分間でも良いので、この時期から出来るだけ毎日取り組めると良いですね。

おすすめ教材の一例

6年生で漢字が苦手な場合は『漢字マスター1095題 6年』(日能研)、基礎が身についている場合は『中学入試 でる順過去問 漢字 合格への2606問』(旺文社)などが取り組みやすいです。

参考書としては、小学校で習うすべての漢字が学年別に収録されている『SAPIXの漢字学習字典 SAPI漢』(サピックス)も良いと思います。

イラスト付きで、漢字学習が楽しくなる知識も紹介されているので4年生でも使えますし、サピックスの校舎だけでなく書店などでも購入できますよ。

『小学漢字 1006字の正しい書き方』(旺文社)はポケットサイズで持ち歩きやすく、書き順が一画ずつ示されている上、熟語も豊富です。
すべての漢字に成り立ちに関するコラムもあり、こちらも大変重宝しますよ。

漢字学習は読み書きだけでなく、熟語・対義語・類義語などの知識や語彙力のアップ、ひいては国語力そのものの底上げに繋がるので、夏休みまでに終えておくと特にメリットが大きい学習の一つです。

受験生の皆さんが心身ともに余裕を持って夏休みを迎えられること、そして、各科目の知識を総ざらいすることを通じて、コツコツ取り組んだ暁には大きな結果がついてくることの楽しみ、喜びを体感してくれることを大いに期待しています。

受験で勝てる子の育て方
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【中学受験】夏休み前にやっておきたいこと

目次

学習の「積み残し」をつくらないためのポイント
夏は「受験の天王山」だからこそ備えが必要
うまく回っていないなら今のうちに相談を

6月半ばになり、梅雨入りが近づいていますね。

朝は晴れていたのに帰りは土砂降り、暑くなったかと思いきや急に肌寒い、というように、この時期は気候が不安定になります。

体温調節しやすい服装を心がけ、良質な食事と睡眠をたっぷり取って、元気に過ごしていきましょうね。

そして、梅雨が明ければ夏休みがやってきます。

体調も気力も万全で迎えられるように、今のうちにやれることはしっかりやっておきましょう。

学習の「積み残し」をつくらないためのポイント

まず大切なことは、日々の学習の積み残しをしない、ということです。

忙しい受験生の皆さんは「夏休みにまとめて復習するから」「夏休みにがんばって挽回するから」とつい考えてしまいがちですが、夏休みは夏休みで各塾の宿題がありますし、模試や毎日の講習もあります。

余計な課題を夏休みに先送りしないよう、今のうちに1週間の学習がしっかり回っているか、日々のルーティンに無理がないかを改めてチェックし、必要があれば改善しておきましょう。

塾のある日は、その日のうちに課題をこなせなくとも、「今日何を学習したか」をざっと思い出し、頭の中で整理しておくだけで大変効果的です。

整理をしないまま寝てしまうと、次の日には前日に得た知識が随分曖昧になってしまうものです。

宿題の進み方もかなり違ってくるので、塾から帰ったら、「今日何を学習したか」を親御さんと話す習慣をつけるのも良いですね。

夏は「受験の天王山」だからこそ備えが必要

大手塾の夏休みは前述の通り宿題や講習だけでもなかなかにハードです。

特に6年生は過去問演習もありますから、「夏休みが受験の天王山」とはいえ、その時期の自分(自分が自由に使える時間や、こなせる学習量)を過信しないことです。

理科や社会の暗記、国語の漢字や語句など、コツコツと知識をつけなければならないものは、今からでも少しずつ手をつけできれば一巡しておくと、心にも余裕を持って夏休みを迎えることができます。

完璧でなくてもよいのである程度それらの知識を夏休み前に完成させておくと、そのベースをもとに夏の講習や課題に取り組めるため、夏の学習効果も格段にアップしますよ。

また、日々のルーティンについてですが、夏休みまでの残り1か月で、もしも今習慣となっていないならすぐにでも、朝や就寝前に短い学習を取り入れるようにしましょう。

その時間には重たい内容ではなく、各教科の知識や国語の漢字、 算数の計算など、負担の軽い学習を充てるとより習慣化しやすく、続けやすいと思います。

うまく回っていないなら今のうちに相談を

あれこれ試しても日々のルーティンや一週間の学習スケジュールがなかなかうまく回らない人は、今のうちに塾や家庭教師の先生に助言を求めることも相談してみることをおすすめします。

その際、夏休みまでにどの科目のどんな知識の学習を済ませておきたいかも一緒に確認して計画を練ってもらうと、より具体的な夏までのスケジュールが組めますよ。

受験生の皆さんがここからの一カ月を上手に使い、学習はもちろん、心にも余裕を持って、元気に夏休みを迎えられることを祈っています。

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【中学受験】夏までに「書く習慣」をつけさせよう

目次

子どもはなぜ書かずに解こうとするのか
書く習慣をつけるには
親が言って聞かないことは誰かに言ってもらう

6月に入り、夏が近づいてきていることを感じさせる気候になってきました.

塾の新しい学年が始まって4ヶ月、お子さんたちは安定した学習サイクルを維持できているでしょうか。

「中だるみ」のようなものを感じている親御さんもいるかもしれません。

今回は日々の学習の中で親御さんが気になっているお子さんの学習傾向について考えてみたいと思います。

子どもはなぜ書かずに解こうとするのか

式を書くのは面倒がったり、図を書かずに頭の中だけで考えて解くお子さんがいます。

概ねそのようなお子さんはテストの点が伸び悩むものですが、親御さんがそのことを指摘してもなかなか 修正できないことが多いものです。

ではなぜそのようなお子さんが書かずに頭の中だけで解こうとしているのかというと、 そもそも 書くことの必要性を分かっていないというケースがあります。

新しいことを習う時、 塾の先生は 黒板に図や表を書いたり、様々な方法で 分かりやすく子どもたちを指導します。
その考え方や解き方を知っておくだけでなく、図や表を書くことなども必須の行動なのですが、それを見て「分かった」と感じた お子さんは「もう自分でできる」と判断します。

図や表があってこそ考えが整理できて理解が進んだことを忘れ、「この解き方を思い出せば 、同じ種類の問題は頭の中だけで解けるはずだ」と考えてしまうのです。

ですから、あらためて図を書くことの重要性を教えてあげる必要があるのです。

まだ今一つ 習慣になっていないというご家庭は、ぜひ夏までに習慣化することを目指してがんばってください。

書く習慣をつけるには

図や式、表などを書かずに問題を考える習慣がついたお子さんに、あらためて書く習慣をつけさせるにはどうすればよいでしょうか。

まずは小さな成功体験を積み上げていく必要があります。

そのチャンスの一つがテスト直しです。
テストで図や表を書かずに間違っていた問題の直しをする時に、あらためて図や表を書いてみたら正解できた、という成功体験を積み上げていくのです。

そのためには、親御さんの根気強い声かけが必要になります。

問題を考えているお子さんの手が止まってしまうような時に「何を書けば解けそうな気がする?」と声をかけるようにしてください。
「図を書きなさい」ではなく「 何を書けばいいと思う?」と声かけすることが ポイントです。

普段の学習から、この「何を書けば書けそうな気がする?」は意識、実行いただければと思います。

親が言って聞かないことは誰かに言ってもらう

子どもが高学年になってくると自立心が芽生え、親の言うことに素直に従わなくなってきます。
反抗期ですね。

これはお子さんが順調に成長している証でもありますので、親のアドバイスを素直に受け入れられない場合は、無理せずにどなたかに代わりに言ってもらうとよいと思います。

通っている塾でお子さんが信頼している先生がいるなら、その先生から言ってもらうのも一つの方法です。
個別指導に通っていたり家庭教師をつけているご家庭では、担当の先生が適任というケースも多いでしょう。

普段からお子さんの指導に当たっている プロですから、その必要性をうまくお子さんに伝えてくれると期待できますね。

夏休みまで 2ヶ月足らず、ぜひこの期間にあらためて「書く習慣」について見直してみていただければと思います。

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【中学受験】受験に強い子に育てる親の接し方とは

目次

受験に強いお子さんの3つの特徴
子どもを冷静に観察しよう
子どもを冷静に観察するようになったら起こること

5月も下旬に入り、夏を思わせるような天気の日も多くなってきましたね。

まだ梅雨は経る必要はありますが、夏に向けて学習環境を整えていきたいところです。

今回は受験に強いお子さんを育てるための、親の関わりについて考えてみたいと思います。

受験に強いお子さんの3つの特徴

私はこれまで40年以上、数多くの受験生を見てきました。

そんな中で「受験に強い子」は確かにいると考えています。

そのようなお子さんに共通する特徴として、以下の3つが挙げられます。

1. 基礎学力がある
2. 学習習慣が身についている
3. 自分に自信がある

中学受験を目指す多くのお子さんが 4年生から塾通いを始めますが、4年生の受験勉強スタートの時点から、基礎学力と学習習慣を早い段階で身につけていくことが大切です。

基礎学力と学習習慣がうまくついていくサイクルができているなら、自分への自信は自然についていくでしょう。
逆に 学習習慣がつかないと努力しても結果が出ず、なかなか自信が得られない状況になってしまいます。

まずは1日1時間など、塾の復習や宿題にあてられる時間をしっかり確保することから始めましょう。
はじめからうまくいくとは限りませんが、まずは「毎日勉強できたかどうか」に注目して お子さんを評価してあげましょう。

朝学習などに関しても同じ考え方で「今日も朝勉強できた」という事実を褒めてあげるといいと思います。
このような試みで学習習慣がついていくのに、少なくとも3ヶ月程度はかかります。
入塾から毎日、学習の習慣を積み上げてきた お子さんは、5月下旬の今そろそろ習慣化してきたと実感できるのではないでしょうか。

まだ今一つ 習慣になっていないというご家庭は、ぜひ夏までに習慣化することを目指してがんばってください。

子どもを冷静に観察しよう

親御さんがいくらがんばっても、実際に受験をするのはお子さんです。
そのお子さんはまだ小学生ですから、大人に比べると気分のムラなどが大きいのも仕方がないことです。

そんなときはどうしても「勉強しなさい!」と叱咤激励してしまいがちなのですが、これは多くの場合悪手となってしまいます。

「自走できる子の育て方」の共著者としてご一緒した名門指導会副代表の辻義夫先生は、セミナーなどの中でよく「『勉強しなさい』という声かけをすればするほど、『勉強は大変で嫌なものだ』とお子さんに刷り込んでしまうことになる」というお話をされるのですが、私もなるほどそのとおりだと思います。

親子さんとしては「どんな時にやる気になってどんな時に勉強を嫌がるのか」をしっかり観察し、どうしたら我が子が気持ちよく勉強に向かえるかという視点で接するのが良いでしょう。

「受験生はこうあるべき」という理想像をたてて、お子さんをその通りに行動させようとしても、なかなかうまくいかないのが現実です。

子どもをよく観察する習慣がついてくると、理想像と今の状態を比べてお子さんにダメ出しをすることが少なくなってくると思います。
すると お子さんへの「勉強しなさい」といった声かけが少なくなってきたことに気づくでしょう。

子どもを冷静に観察するようになったら起こること

冷静に子どもを観察できるようになってくると、子どもの悪い面だけでなく できたことにも目が向くようになります。
「 少し時間がかかったけど、ゲームをやめて勉強できたね。 我慢できて偉かったね」といった 声かけをされて悪い気がする お子さんはいないはずです。

小学校5年生ぐらいになると反抗期にも入り、素直に感情を表に出さないケースもあります。
でもやっぱり子どもですから、心の中の「親に喜んでほしい」「親に褒められたい」という思いは大きいんです。

この気持ちが、勉強へのモチベーションになることは間違いありませんね。

受験に強い子はただ単に大量演習を繰り返してきた子ではなく、このように親から前向きな言葉を毎日渡されてきて自信をつけてきたお子さんということになります。

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